刑事コロンボ／第30話「ビデオテープの証言」

犯人は女ったらしのどうしようもない奴なんだけど、奥さんは優しい良い人で、
犯人のことも殺された母親のことも心から愛してる。
クライマックスでコロンボさんが犯人と奥さんを呼んで、犯行の決定的証拠を突きつける。
犯人は奥さんに偽証させて罪を逃れようとするんだけど、奥さんは嘘がつけず
犯人のアリバイは崩れる。…とまぁここまではいつものコロンボなんだけど。
最後、コロンボさんが部下に「（犯人を）お連れして」って言うんだけど、犯人はそれを断る。
で、奥さんに向かって「僕は一人で歩けるからね」と吐き捨てて部屋を出て行く。
一人残され、泣き出す奥さんとやりきれない表情のコロンボさんがラストカット。

お母さんは殺されるし旦那は捕まるし、最後の暴言もあって奥さんが可哀想で可哀想で…
コロンボさんが突きつける「証拠」自体はかなり上手い部類に入る作品だと思うだけに、
なんでこんなエゲツない終わり方にしたのか解らん。
「二枚のドガの絵」や「5時30分の目撃者」みたいに、決定的証拠を突きつけておしまいか、
偽証を求める夫を気丈に拒む奥さんの台詞で終わりでも全然良かったと思うんだけど…

それから、最後の奥さんの嗚咽は日本語吹き替え版のみ。
（原語版は泣く声は入っていない）

奥さんが気の毒なのはまったく同意。