まんが日本昔ばなし/「吉作落とし」

607 名前:本当にあった怖い名無し :2011/12/27(火) 00:24:24.85
吉作落とし最強。
猟師の吉作が山の中で崖から転落。
途中で引っかかるも、自力ではよじ登る事も、下りる子供も出来ない状態。
呼べど叫べども、誰も通りかからず
(かなりな山奥)
恐怖と飢えと乾きと寒さで、最後はアヒャって、自ら谷底へ身を投げる。

609 名前:本当にあった怖い名無し :2011/12/27(火) 00:50:29.05
>>607
アレは最後のダイブが爽快過ぎて後味よろしw

611 名前:本当にあった怖い名無し :2011/12/27(火) 01:24:16.38
>>607
転落じゃないよ

崖に生えているイワタケを取るのを生業にしている吉作。
いつものように、木に結んだ綱の端を掴んで下りていく。たくさんイワタケが取れたところで、
崖の途中にようやく立てるくらいの少し突き出た岩を見付けて、そこに降り休憩したが、
その時に綱を放してしまう。休憩が終わって改めて綱を掴もうとするが、吉作の体重で
伸びきっていた綱は縮んでしまっていて、手をいくら伸ばしても届かない。

声を張り上げ助けを呼ぶが、誰も助けには来てくれない。峠を通る旅人の耳にその声が届いてはいたが、
岸壁の間を抜けて届いた吉作の声は変容し、まるで化け物の声のように聞こえていた。
あの峠には化け物が出ると噂され、旅人すら通らなくなる。
一人で暮らしていた吉作がいなくなっていることに、村の誰も気付かない。

何日か経った頃、飢えと寒さで意識を失いかけていた吉作は、「鳥のように飛べないものか」と考える。
吉作がわずかに身じろぎした時に落ちていった小石は、まるで木の葉のように
ゆっくり、ふわりと落ちていったように見えた。
「ここから飛んだら、自分もふわりと下りていけるのでは」と考えた吉作は、ついに崖から身を躍らせた。