自営業の親戚
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69 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/07(木) 04:20:24.92
- 親戚の話。
その親戚(以下オッサン)は家の修繕、車の修理などの便利屋の自営業やってた。
うちの親戚はたいていその人に頼んでた。
その奥さんが営業担当らしくてしょっちゅううちに出入りしてた。
オッサンはちょっと職人気質めいたコミュ障気味だったからかな。
でもその奥さんの態度が凄くそっけないっていうか、どっちが客かわからない態度に思えたし、
うちの母に対して物凄くえらそうだったからこのツンとした人をあんまり好きじゃなかった。子供はこのご時勢に6人。オッサンが一人っ子だから子供は兄弟沢山ほしいだろっていう思想で産ませまくった。
子供は全員笑えるぐらいオッサン似。男も女もみんな同じような顔。
当時一番小さいので乳飲み子、一番大きいので男子中学生だった。
その中学生の子は親戚のお下がりの制服着てた。お金がなくて制服が買えなかったんだと。
次に中学校に上がる女の子の制服も親戚の誰か同じようなの持ってた奴を探してた。
ある日親戚の集い(オッサンは呼ばれない)でうちの親父が叔父らと話しをしてた。
「あそこはもうダメだな」
オッサンのことだった。
「親戚を客に使って親戚に切られるぐらいじゃ仕事じゃないよもうダメだ」
オッサンはあんまり仕事できなかったらしい。親戚でさえ仕事を頼まなくなっちゃった。
子供やあの中学生の子はどうなったか知らない。
暫く経ってあのツンとした奥さんが夕方うちに来た。
あのツンとした態度はどこへやら、ニコニコしてた。微笑みというより卑屈な笑いに思えた。
うちの母と小一時間ほど何かお茶を飲みながら話してたけど帰った。
「何を話したの?」と聞くと「お前は知らなくていい」といわれた。
翌日気付いたんだけどうちの母の車に引っかき傷がついてた。
「ケチ」
って彫ってあった。
今思うと無心しに回ってたんだろうなと思う。
一応親戚だけど、もう誰とも付き合いがないから今どこで何してるかわからない。
親類一同にそっぽ向かれるって何したんだろう。謎だ。
恨まないでねとは思う。