主よ、永遠の休息を(誉田哲也)
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376:1/5:2013/03/11(月) 19:21:21.70
- 誉田哲也「主よ、永遠の休息を」
主人公の事件記者(A)は、行きつけのコンビニで強盗の現場に居合わせたことから、
店員の女の子(B子)と仲良くなる。それと同時に一人の中年男(C)と知り合う。
Aは、Cから衝撃的な話を聞かされる。
14年前にあった少女誘拐殺人事件の「実録映像」がネットに流出したらしいという。
14年前、ある少女が誘拐され、死体で発見された。
すぐに犯人は逮捕されたが、裁判で心神耗弱だと判断され無罪になっていた。
そして、「実録映像」の話をしたCは、殺された少女の叔父だった。そして、B子の父親でもあった。
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377:2/5:2013/03/11(月) 19:23:39.37
- 事件に興味を持ったAは、独自に調査を進めるうち、ついに「実録映像」を見てしまった。
映像の中の少女は、犯人にいたずらされた末、左耳をかじられ、流血していた。
そこでAは奇妙なことに気付く。
そういえば、殺された少女の耳は無傷だったはず。
では、耳をかじられた少女は誰だ?
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378 :3/5:2013/03/11(月) 19:26:32.60
- 同じ頃、B子に近づく怪しい影があった。
彼こそ、14年前に少女を殺し、「心神耗弱」で放免された犯人だった。
B子は、犯人に拉致されてしまう。Aは、Cと共に犯人の故郷を訪ねていた。
そこへ、B子から助けを求める留守電メッセージが。
CがGPSで検索すると、ここに近づいているようだ。
B子は、犯人の家に監禁されていたが、すんでのところでAとCに助けられる。
しかし、B子は14年前のことを思い出して錯乱し、自ら命を絶ってしまう。
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379 :4/5:2013/03/11(月) 19:28:49.21
- 14年前。
幼いB子は、歳の近い従姉と遊んでいたところを誘拐され、
いたずらされた上に左耳に噛みつかれた。気を失ったB子は、
犯人の家の裏庭に放置された状態で父親(C)に発見され、自宅に戻った。しかし、自宅で待っていた従姉がボロボロのB子を見るやいなや
「B子ちゃんのお化け!お化け!」
といって泣き出してしまう。
ショックを受けたB子は、衝動的に近くにあった花瓶で従姉を撲殺してしまった。
Cは、「娘の将来を守る」ため、従姉の死体をB子が放置されていた場所に捨てた。これが、「14年前の少女誘拐殺人事件」の真相だった。
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380 :5/5:2013/03/11(月) 19:31:06.93
- その後、CはAに語る。
「娘は罪を償うべきだった。しかし、私が従姉の死体を隠した時点で
もう後戻りできなくなった。私のせいで、娘は自ら命を……」今更悔やまれても。
娘(B子)が可哀想だ。Aといい雰囲気になりそうだったのに。
でも、一番許せないのは「心神耗弱」で放免された犯人だけどね。
あんな奴を野放しにするなよ。