空が灰色だから/最終話「歩み」(阿部共実)
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443:1:2013/03/15(金) 00:33:30.86
- 窓際の少女ー水戸さんと呼ばれているは
新学年になって3か月になるというのに、
誰とも話さず、ずっと一人で座っている。
その為、級友達から嘲笑われる日々を送っていた。そんな中、水戸の級友のひとり、唐井が罰ゲームとして
水戸に話しかけるよう嗾けられる。
つまらないジョークとともに、唐井は水戸に話しかけた。
ー間。瞬間、水戸大爆笑。腹を抱え、涙なんか流してる。帰り道、水戸は唐井に問いかけた。
「何で急に話しかけたの?」
唐井は答えた。
「そっ……それは……私、つまんないらしいから友人グループからハブられて……」
「あ、わかる!唐井さんてあのグループだと浮いてるし!
なんか無理してるよね!地味だし!」
……意外と失礼なことをいうキャラだった、水戸wwとはいえ、唐井が繰り出したギャグは相当面白かったらしい。
お笑い好きらしくマイナーな芸人のDVDをいずれ貸してあげる!と捲し立てた。
お構いなしで、お笑い好きで、意外とおしゃべり。
唐井は水戸の本来の性格に思わず、汗たらりであった。
その時、水戸は唐井の趣味について聞いてくる。「……将棋」
唐井は答えた。
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444:2:2013/03/15(金) 00:34:32.12
- 「じゃあ、私もルールとか覚えるね!いつか、対戦しよう!」
「あ、うん……」この日(なのだろうか)、水戸は唐井と将棋の本を折半して買った。
さて、翌日。将棋の本を広げながら今日も水戸は話しかけてくる。
歩(あゆみ)という名前らしくこの駒だけは知っているそうだ。
水戸は桂馬という名前がどうも覚えられなかったが、
唐井の下の名前である『桂(けい)』で覚えればいい、と唐井はアドバイスする。
『桂』馬と「歩』。将棋でつながった運命の2人!なんて水戸はうきうきした。
そういうわけで、2人は名前で呼び合うようになった。時間は過ぎゆく。一緒にお昼を食べたり、将棋の本を読んだり、
唐井のギャグを真似したり。
なんてことはない、ある学生の日常。1週間が経過した。
学校の廊下で唐井の友人グループ、川江と鈴田が唐井に話しかける。「よく1週間もったじゃん!案外お似合いだねー。
……まあ、そういうわけで。これでゲーム終了ね」
「……?」
「今日はさ、水戸さんにドッキリのネタばらしをしてあげるんだよ……
ん?もしかして水戸さんに本気で友情感じてるの?……」
「あの子(水戸)暗くてダサいじゃない?一緒にいるとこっちが恥ずかしくなってくるじゃんww
まあ、水戸さんと仲良くしたいならそれでもいいんだけど」
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445 :3:2013/03/15(金) 00:35:16.69
- と、その時。水戸が通りかかった。
勇気を振り絞り、唐井は言った。
水戸に今日限りで友達をやめる、今までのはみんなとの罰ゲームにすぎなかった、と。
少し、間をおいた後水戸は言った。「……わかってたよ」
笑顔でいうが、その眼から涙が。
そして友達になってくれた礼をいい、去っていく。その横で川江と鈴田がこらえきれず大笑いしていた。
今日も水戸は孤立している。
前と少し違うのは延々と涙をこぼしていること。それは、唐井も同じだった。
終
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428 :本当にあった怖い名無し:2013/03/13(水) 22:21:45.78
- >>427
せつない…
そのまま友達になればよかったのに…
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434 :本当にあった怖い名無し:2013/03/14(木) 07:30:01.49
- >>422
これが最終回って
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435 :本当にあった怖い名無し:2013/03/14(木) 10:34:00.01
- >>434
ひでーと思ったけど、
ひでーと思った読者はこの主人公と違う選択をしてくれ、
っていう投げかけなのかと思った。
これで安易なハッピーエンドにしちゃうと、
現実はそうはいかねーよ!って思って終わってしまいがち。