小さなせむしの少女(リヒャルト・レアンダー)
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720:本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 17:59:03.70
- リヒャルト・レアンダーって作家が書いた、
「小さなせむしの少女」という童話。
要約すると大体こんな話。あるところにせむしの女の子がいて、両親と暮らしていた。
女の子は母親といっしょに散歩に行くたび、
周りの人が自分をジロジロ眺めて、ささやきかわすのが不思議でならなかった。
女の子がどうしてかと尋ねると
母親は「お前がかわいい服を着てるから、みんなお前をつい見てしまうの」
と答えてくれるのだが、いつもそのあと泣きそうな顔で娘を抱きしめるのだった。
女の子は自分がせむしであることを知らず、
母親は娘にそのことを知らせたくなかったのだ。やがて女の子の母親は病気になって死んだ。
女の子の父親は再婚し、女の子には新しい母親(以下継母と書く)ができた。
女の子は一人では散歩にいけないほど幼かったので、
これでまた外に連れていってもらえると思った。
女の子の家は日の当たらない路地の奥で、
窓から身を乗り出してやっと空が少し見えるぐらい、
眺めの悪い立地だったからだ。
外に出て、明るいお日様の光を浴び、気持ちのいい風にふかれ、
緑の草やきれいな花を眺めることができるのだと。継母は毎日着飾って外に出かけたが、女の子を連れて行くことはなかった。
ある日女の子は勇気を出して「いっしょに連れて行って」と頼んだ。
継母は「お前みたいなせむしのガキは外に出たいなんて思うな。家に閉じこもっていろ」と言った。
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721:本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 18:00:32.14
- このとき初めて、女の子は自分がせむしであることを知った。
そして自分は外に出てはいけない存在なのだと思い込み、
二度と外に出たいとは言わず、
窓から必死でわずかな青空を見て心を慰めた。
そうするうちに女の子はどんどん弱っていって
ついには重い病の床につき、窓から空を眺めることすらできなくなった。
そしてとうとう女の子は死んでしまった。女の子が死ぬと継母は「あの子にはこれが幸せなのだ」と言い、父親は頷いた。
一方、墓に埋められた女の子のところに、
夜になると天使が舞い降りてきて、
女の子に「天国に行きましょう」と呼びかけた。
女の子は「天国はとてもきれいなところ。わたしみたいなみにくい子は不釣合い」と答えてしまう。
だが天使は「あなたは醜くない」と言い、
背中のこぶに触れると、こぶが落ちて翼がでてくる。
女の子は天使といっしょに天国に行き、
天国では優しかったお母さんが女の子を迎えてくれる。……いい話だとは思うよ、うん。
でも継母に天罰が落ちないのだけがどうにも納得いかなくて……。
「これで邪魔者いなくなってラッキー。人生エンジョイするわ」
とこの継母がキャッキャしながら生きていくのかと思うとさ。
なんでもいいからひどい目にあえばいいのに。あともう一つ後味悪い話。
この話、「ふしぎなオルガン」って童話集に収録されてたんだが、
現在出版されている版からは、この話は削除されている。
「せむし」が差別的だからということらしい。
いやこの話ってむしろ
「差別はいけないことです」って教えるための話だろ?
単語が使われてるからって削除するなよ。
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722 :本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 18:02:41.55
- 削除された事自体が後味悪いですね
チビ黒サンボみたいな感じか
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728 :本当にあった怖い名無し:2013/03/25(月) 21:21:09.45
- >>720
継母もそうだが父親にも天罰下れよと思っちゃうけどな。
継母は確かに酷いけど
その虐待行為をスルーしてた父親も同罪じゃね?
外に連れ出すのだって別に継母じゃなくても父親が連れてってやりゃいい話じゃん。
血が繋がってる分、親父の方が酷いと思うんだが・・・。