終わりなき悪夢(西岸良平)
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540:本当にあった怖い名無し:2013/05/08(水) 21:21:38.87
- 漫画ネタ。西岸良平短篇集「地球最後の日」から「終わりなき悪夢」
主人公は大学生。
今でこそ飲み会や麻雀など堕落した学生生活をエンジョイしているが、
大学受験にはかなり苦労していた。それは主人公の友人たちも同じで、
「今でも受験勉強の夢を見る」という愚痴で盛り上がる。ある日、主人公は土手でぼんやりと昔のことを思い返していたが、
ふと我に返ると周囲は火炎弾降り注ぐ火の荒野に変わっていた。
近くに居た友人の説明によると、地球は異星人の侵略を受け、
全人類は環境劣悪な惑星に追放されたらしい。
そしてこの星から抜け出すには、数年に一度の試験に合格し、
宇宙人の下僕になる他ないという。ただし全人類が競うだけあって超難関。こうしては居られないと主人公も勉強を始めるが、すぐにおかしな事に気付く。
何も食べてないのに腹も減らないし、不眠不休なのに眠くもならない。
山が現れたり、消えたりと周囲の地形は不安定に変化するし、
大学受験の頃に自殺したはずの旧友が居たりする。主人公は「ここはもしや夢の世界じゃないか?」と語るが、
友人は「うるさい勉強の邪魔、集中できない」と聞かずどこかに去ってしまう。
仕方なく主人公は一人で勉強を続ける。
ちゃんとコツコツやっているはずなのに何故か全然終わらない。
「これはいつもの夢だろ!覚めてくれ!」と叫ぶが何も変わらない。舞台は変わって現実世界の病院。
やはり主人公が見ていた世界は夢だったのだ。しかし主人公は目を覚まさない。
主人公の家族に「彼は二度と目覚めることはないでしょう」と告げる医者。
実は土手でぼんやりしていた主人公は、飛んできた飛行機模型に頭部を強打、
完全に植物状態となってしまっていたのだった。再び夢の世界、周囲はいつの間にか氷河期のような世界に変化している。
極寒の中、終わりなき勉強を続ける主人公……。
END