茶碗の中(小泉八雲)
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65 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/04 22:23
- はっきりしたタイトルは忘れたが、
小泉八雲の「塀」とか「壁」とかそういうタイトルの話。
最初は作者自身が読者に語りかけるような口調で、
「あなたは灯台に登ろうとしていて階段が途中で切れていて、登れなかったことなどはないですか?」
などと中途半端に終わった話の例などをいくつか挙げていて、次のように始まる。
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「いまからするお話もそういうお話です」ある侍が家に帰る途中、一軒の茶店に立ち寄った。
そこで、お茶を飲んでいて、ふと気づくとお茶の中に人の顔が浮かんでいる。
その顔が生きているようで、ときおりにやりと笑ったりするので、その侍は
えいと一息にそのお茶を飲み干した。その夜、侍が家に帰ると、2人組の若い男が塀の上に立って
侍の帰りを待っていた。その男たちは、
「わたしたちは今日の昼間、あなたに飲まれてしまった人に仕えていたものです。」
「そこで今日は主君の仇討ちに参りました」
そういうと若い男は塀から跳びあがった。この話はここでおしまいです。なぜここで終わっているかは私にもわかりません。
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小学生くらいのときに読んだので、細かいところはいいかげんだが、
本当にこういう終わり方だった。
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67 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/04 23:20
- >>65
その話の原話では、怪しい男たちは二度と現れることはなかった、となっている。
安心しる。
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70 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/04 23:52
- >>67
原話ってどういう話?
小泉八雲とは別物?
あの後どういう展開になるのか教えてください。
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73 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/05 00:14
- >>70
小泉八雲「茶碗の中」のもとネタになったのは、
『新著聞集』巻五に収められた「茶店の水碗若年の面を現す」という話。
話の内容はほとんど同じで、男達が逃げていく所で終わりになっている。
で、「失侍りし後又も来らず。」でしめられている。こういう正体不明の怪しいものが出て、中途半端に終わる話って、昔の怪談に多いかも。
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74 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/05 00:17
- >>73
ありがとうございます。
タイトルは茶碗の中だったんですね
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81 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/05 08:33
- >74
原典(+茶碗のなか)の展開は正確には、以下の通りです。
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男のもとにはまず、昼間茶碗に映った眉目秀麗な青年が訪れますが、
不審に思った主人公はいきなり斬りつけてしまいます。
そして翌日。今度は、3人組が現れて、「(我らが主人は)思いよりてまいりしものを、いたわるまでこそなくとも、手を負はせるはいかがぞや」
と、恐怖の一言(笑)を発して主人公に詰め寄ります。で、逆上した主人公は男達に斬りかかり・・・
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ところが、原作にあるこの台詞が八雲の小説では何故かカットされているんだそうです。
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83 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/05 09:14
- >>81
>(我らが主人は)思いよりてまいりしものを、眉目秀麗な青年は主人公に思いを寄せていたという意味か?
このセリフをカットしたってことは
八雲はホモ嫌いだった?
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84 名前:81 投稿日:02/08/05 10:41
- >83
どうやら、その様です。赤江瀑の短編小説「八雲が殺した」では、
小泉八雲が純粋な怪談にする為に、意図的に外したとされていますが、
ネットで検索してみたところ、むしろ怪談を語って聞かせた夫人が省略したのでは、
なんていう意見もありました。しかし、この台詞があるかないかで、随分と世界感が変ってしまうのは確かな様です(w
「思いよりてまいりしものを、いたわるまでこそなくとも、手を負はせるはいかがぞや」
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90 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/08/05 21:31
- >>73
”元ネタ”もしくは”元ネタの元ネタ”の保存状態が悪かったりして、一部が読めないなり
破けていたりしたりするためではないでしょうか。それとも八雲の言うように、執筆途中に帰らぬ人となったか、話が続かず途中で放置
したのかもしれませんね。