海外旅行

12 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 14:16
【イタリアでのきまずい話】1/4
うちの姉貴がイタリア旅行していた時のこと。
ある日系米人の女の子と知り合いになった。
彼女(仮にアン)はカタコトのイタリア語しか話せないで不自由しているというのと
日本の文化に興味があったというのでよかったら同行させてくれということになった。
そこで二人でイタリア各地をまわったらしい。
アンはオペラが大好きで、よく蝶々夫人の話をしては
「美しいけれども悲しい話!もし私がその場にいたら慰めてあげるのに!」
(蝶々夫人は最後まで信じていた夫に裏切られて自害する)
と目に涙をうかべるような、純情な女の子だったそうだ。
また「私の曽祖父たちは戦時中、国によって強制収容所にいれられたの。
でもそれは終わった話。私たちはアメリカを愛している。」などと
語り継がれた日系人の歴史を話してくれたりしたそうだ。

13 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 14:16
【イタリアでのきまずい話】2/4
二人がある町(すんごいイナカ)に行ったとき、
そこはどちらかというと”保養地”というかんじのところで
観光客自体は珍しくなかったが、東洋人の二人連れはいやがおうにも目立つようなところで、
町のレストランに入ったときには常連客も交えて店ぐるみで歓迎を受けた。
オーナーらしき人物は「日本人のお客さんがきたのは初めてだ!」と
興奮しておいしい料理とワインをふるまってくれた。
お店の客達も口々に話しかけてくる。
なまりも強く、イタリア語も日常会話+αしかできない姉貴は
自分に話しかけてくる客と会話するのが精一杯で、アンがおぼつかないイタリア語と
むこうのまくしたてるほぼデタラメの英語で会話をする手助けは出来なかった。

14 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 14:17
【イタリアでのきまずい話】3/4
たのしい時も過ぎ列車の時間がせまっていたので、二人は皆に別れを告げた。
駅には見送りの人垣が出来、
「また帰っておいで~」と涙ぐむおばあちゃんもいたりして、ちょっとした感動の場面だった。
しかしそのとき、一人の老人が「まるで××(人名)達を見送ったときのようだ」
と言い出した。まわりもそうだそうだと言い始めた。内容から推測するに第二次世界大戦中、
この村から出征した若者達を見送ったときのことをらしい。
「シチリアでなぁ、かわいそうになあ」と言っているのは、連合軍のシチリア上陸のことだろう。
姉貴は思った。『マズい。しかし、幸いアンにはわかっていないようだ』
列車よ、早く出てくれ~、と祈るしかなかった。
そして列車が動き出したときに、一人のお調子者キャラのオヤジが
「次こそは一緒にアメリカに勝とうな!日本!」と叫んでその場の人がみんなドッと笑った。
まずい。

15 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 14:19
【イタリアでのきまずい話】4/4
走り出した列車の中で、姉がおそるおそるアンのほうを見たら、
彼女は俯いて黙りこくったままだった。
『やっぱりわかっちゃったのかなぁ・・・』
きまずい時間が過ぎた後に、アンがぽつりと言った。
「私、もう二度と前みたいな純粋な喜びでヴェルディやプッチーニを聴くことはないだろうな・・・・
 なんで、ああいう感情ってずっと残るのかしら?今は平和なのに」
あれから5年以上経つが、姉のところにはアンからクリスマスと誕生日に必ずアンからカードが届く。
大学を卒業してから美術館の学芸員になり、毎日の愉快なエピソードや近況を報告してくれるそうだ。
しかしそこには蝶々夫人やオペラについては何も書かれていない。 

21 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 15:23
>>15
>「私、もう二度と前みたいな純粋な喜びでヴェルディやプッチーニを聴くことは
>ないだろうな・・・・なんで、ああいう感情ってずっと残るのかしら?今は平和
>なのに」

残ってないと思われ。>>ああいう感情
お調子者のイタリアンが大爆笑出来るんだから、根深い憎悪とかは無いでしょう。
本当に憎んでたらもっとグチグチしてる筈でしょ。反米感情はもっと大きいやね。
どちらかと言うとイタリアン達の方がもう過ぎた事として考えてるっぽく感じる。
お姉さんは勿論フォローしたんだろうけどね……アンはもっとしっかりせえ!!

……まあ、現場にいたわけじゃないので勝手な意見なのだが。


22 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 15:23
冗談くらい受け止めろよ、アン
自分の国が何したかも考えずに旅行とか来んな
その程度で傷つくんなら土下座旅行でもしてろ。ボケが。

25 名前:15 投稿日::03/04/21 15:35
げ、アン(仮名)嫌われてますなぁ・・・・
直接の知り合いではないので庇うわけではないのですが、
アンは姉貴が日本人だと知ると
「原爆落としてごめんなさい、アメリカにいた私達だけ助かってしまった」
(アンのひいじいさんは広島からカルフォルニアへの移民)と謝ってきて、
それに態度も他の一般のアメリカ人のようにアメリカこそ世界一正しい!
といったようなところはみじんもなく、謙虚でいい奴だったので
姉貴も一緒に旅行してもいいかなと思ったそうです。このエピソードも書くべきかな?
と思ったのですが長文になりすぎたため省略してしまいました。
オレの書き込み読んで怒っている人、不愉快な思いさせてしまってごめんなさい。<(_ _)> 

34 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/21 16:02
>>25
怒ってはいないですよ。
後味は悪いですが(w

アンは博愛主義者なのですかねぇ。
必要以上に罪をかぶってるみたい。
でも悪い人ではないと思いますよ。