心臓を貫かれて(マイケル・ギルモア)

138 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/24 12:09
ゲイリーギルモアという殺人犯の本を読んでいたときに載っていたエピソード。
後味悪かった。

この話はゲイリー・ギルモアが生まれる前、
ゲイリーの母、ベッシー・ブラウンの少女時代のこと。
ベッシーは妹のアルタと教会で禁止されているウイージャーボード(西洋版こっくりさん)を
やっているところを母親に見つかって怒られたが、隠れて遊んでいた。
出てきたのはインディアンの霊だった。
インディアンの霊は語った。
「おれは死んだインディアン。盗まれたものをとりかえそうとして人を殺して殺された・・・」


139 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/24 12:09
それからしばらくして、家の裏庭に1頭の白い馬が迷い込んできた。
ベッシーの母親は「白い馬が迷い込んでくるのは家の誰かが死ぬ証拠」といっておびえたが
父親はあまり気にしなかった。
次の日曜の夕方、隣人が馬に橇をひかせ、ブラウン家の娘たちに乗ってみてはどうかと誘った。
アルタとワンダ(もう一人の妹)は母親に乗っていいか聞きに行ったが
母親は「悪い予感がする」といって許してくれなかった。
アルタとワンダは母親に内緒で乗ることにして、ベッシーにも一緒に乗らないかと誘いかけた。
あまり気が進まなかったベッシーは断った。
ベッシーが玄関ポーチに立っていると、二人を乗せた橇がやってくるのが見えた。

140 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/24 12:10
アルタは橇にうつぶせになってつかまり、その上にワンダが乗っていた。
家の前を通り過ぎようとしたときに、突然、馬が何かにおびえた。
馬は後ろ足で立ち上がって橇を跳ね飛ばし、橇に乗った少女たちは電柱にむかってはねとばされた。
ワンダは肩から、アルタは顔面から電柱にぶつかり、そのときにぐしゃっという大きな音がした。
ワンダは意識を失っていた。
アルタは身体を起こそうとしてもがいていた。母親がとんできてアルタの頭をひざの上に抱いた。
アルタの額の部分は内側にめりこんで、そこから骨がみえていた。
「ああ、ママ、いいつけを守らないでごめんなさい。」
そういうとアルタは泣いた。
顔の骨がつぶれていたせいで、泣くと涙と一緒に両方の眼球が頬にこぼれ落ちた。
(この後アルタは死ぬ。ワンダのほうは助かった。)

141 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/04/24 12:27
>>140
え?それで終わり?インディアンはなんだったの?

143 名前:◆8j8p8a5rBY 投稿日::03/04/24 13:02
>>138
『心臓を貫かれて』ですね。
一気に読まずにはいられなかったけど、
読後、激しくヘヴィな気分になった。

 

心臓を貫かれて〈上〉 (文春文庫)
心臓を貫かれて〈上〉
(文春文庫)
心臓を貫かれて〈下〉 (文春文庫)
心臓を貫かれて〈下〉
(文春文庫)