トリアージ(アメリカ同時多発テロ事件)

433 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/23(月) 23:17:10
9.11の事件の時に救急隊員として出動した男性の体験談

その時の彼の仕事は「トリアージ」。
負傷のレベルを判定して治療の緊急度ごとに4つに分類し色分けした札をつけていく。
緑が軽傷、黄色が重傷、赤は重体、既に死亡しているか瀕死の重傷は黒。

瓦礫の中で男性一人女性一人の「死体」を見つけた彼は黒い札を持ってそちらに向かった。
男性は明らかに死んでいた。頭以外の部分はほとんど残っていなかったから。
もう一人はきれいに化粧をした50才くらいの上品な女性だった。
彼はこの女性も死んでいると思った。
右肺のあたりから肩、頭にかけては比較的きれいだったが
その他の部分は原型をとどめていなかったから。
しかし驚いたことに女性には意識があり首に黒い札をかけようと近付くと
「私は死んでない。娘を呼んで」と。
彼は動転してしまいすぐには動くことができなかった。
なんとか「心配しないで下さい。すぐ医療班が来ますから」とだけ言って
その場を離れようとする彼に向かって女性は叫び始めた。
「私は死んでない。私は死んでない」
彼は立ち止まらず「医療班がすぐ来ます。すぐ来ますから」とだけ答え
次の現場に向かった。

その後ご存知の通りタワーは崩壊し女性はどうなったか分からない。
この救急隊員はいまだにこの経験から立ち直れないでいる。