松本清張「証言」
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339 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/28(火) 09:24:03
- いつだったか見たドラマ。
主人公はもうすぐ昇進が決まってる妻子有り中年男性。
若い愛人あり。でも妻ともうまくいってる。
愛人とホテルに行った帰り、近所の男性に声をかけられる
「○○さん?ああ、やっぱり。こんばんは」
という挨拶を交わしただけだったのだが、
後日、この男性が強盗殺人犯として逮捕される。
男性は無罪を訴え、事件があった時のアリバイとして
主人公と会ったんだと言う。
しかし主人公は、これを認めたら愛人との関係がばれる!
と恐れて口をつぐむ。(そんなことないと思うんだけど)
男性の妻が「本当のことを言ってほしい」と主人公に頼むが
「本当も何も、私は何も知りませんよ」と認めなかった。
結局その男性は有罪になってしまった。しかし愛人は罪の意識から逃れられず、
「私は罪のない男性も、主人公の妻子も不幸にしている」と
主人公との関係を清算し、警察に全てを話す決意をする。
思い悩んでいる彼女の相談に乗ってくれた男性が
「一緒に警察に行くよ」と言ってくれ、
やっと重荷から解き放たれた…と喜んだ矢先にひき逃げにあう。
彼女は死んでしまい、犯人は見つからない。
犯人の車は主人公のものと同じだった。
彼女を看取った男性から全てを聞いた警察に調べられる主人公。
彼のアリバイを証明できるのは、先の強盗殺人で起訴された男性の妻。
妻は彼のアリバイを証言し、彼の疑いは晴れる。
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340 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/28(火) 09:24:37
- 男性は愛人との関係、そのために1人の男性と家族を見放したこと、
がばれて昇進取り消し、家族とも離れ離れに。
担当した刑事が
「最初の段階で証言していれば、愛人のことがばれたとしても
家庭内の修羅場だけですんだのに…」
「あの男は無罪です。でもね、一度有罪判決が出てしまったら、
無罪になるにはまた長い時間をかけて裁判をやり直さないといけないんです。
日本の裁判というのはそういうものなんです。」男の立場や、家族の立場、死んじゃった愛人、
殺人犯扱いの男にその家族とみんな不幸なんだが、
一番後味悪いのは、
じゃあ強盗殺人と愛人引いた犯人は誰なんだよ、と。
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370 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/28(火) 18:41:51
- >339-340
うわー後味ワルーと読んでいて最後にワラタ。
確かに。
巻き込まれた人みんな被害者で、元凶がいなければ歯車は何も狂わなかったのに
と思うとかわいそうだ。
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373 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/28(火) 19:31:30
- >339-340
松本清張の『証言』っていう短編が原作のドラマだね。
ちなみに短編集の名前は『黒い画集』他にも後味の悪い話が載ってた気がする。
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381 名前:339 投稿日:2005/06/28(火) 20:59:07
- >373
ああ!そうなんだ!
なんとなく清張っぽい話だな~と思ってたけど、本当に清張だったのか!
しかしアノ人の話はなんかわかるなぁ。
暗いというか、深いというか…そうか、清張だったのか…。
ありがとう、なんか後味スッキリしちゃったけど、今度読んでみる。