障害者夫婦と妹

406 名前:1/3 投稿日:2006/02/09(木) 21:37:02
私が小さい時に見たテレビだから、20年以上前だと思う。
今で言う、新婚さんいらっしゃいと似たような番組があった。
最初に司会者と向かい合わせに奥さんが椅子に座っていて、
奥さんが旦那さんを呼んだら旦那さんが現れて、テーブルを挟んで
司会者とほのぼのとした話をするという公開番組だった
母がその番組が好きで、小さかった私は毎週一緒に見ていた。

ある日の番組。始まったら女性が二人座っている。
一人は豪華な振袖。もう一人は質素なブラウスとスカート。
司会者が女性に向かって言った。
「では、お名前とお年をどうぞ」
振袖の女性が答えたが、うめき声にしか聞こえない。側にいた女性が
代わりに答えた。そして、そのブラウスの女性は二人は姉妹で、自分は
妹である事や、姉は生まれたときから軽い知的、身体障害がある事
姉の言葉は家族なら理解できる事などを話した。


407 名前:2/3 投稿日:2006/02/09(木) 21:38:09
司会者は振袖の女性に言った。
「では、旦那さんを呼んでください」
振袖の女性が再び意味の判らないうめき声を発した。ブラウスの女性が
代わりに旦那さんの名前を呼んだ。

舞台のすそから現れた旦那さんは足を引きずっていた。
客席から「ああ…」というどよめきのようなものが起きた。
そのどよめきは、ああ、やっぱりお相手の方も障害のある方なのね、
といったものだったと思う。
(当時は、今では信じられないけど、障害者は結婚なんてとんでもない。
 どうしてもするなら、同じ障害者同士、という感じだった)

その男性は足のことを聞かれて不機嫌そうに答えた。
「子供の時に怪我をしまして、遊びたくて医者の言う事を聞かずに
 さっさとギプスを外してしまって。その時我慢してたらきちんと
 なおって、こんな足ではなかったんですけど」


408 名前:3/3 投稿日:2006/02/09(木) 21:38:55
旦那さんは奥さんの言葉はまだ半分ほどしか理解できず、ブラウスの女性は
そのたびににこやかに通訳する。その妹の方を見る旦那さんの目が
なんと言うか、変に優しいというか…。
そして奥さんを見る目は「足が悪くなければこんな障害のある娘と結婚なんて」
いう風に見えなくもなかった。
その旦那さんは悪いのは足だけで、頭はいいらしく、
いい大学を卒業していたけれど、就職はしていなかった。
娘の家は結構な資産家らしかった。新婚の娘のために両親は敷地内に
家を新築した話もしていたと思う。妹は本当に思いやりがあるお嬢さん、といった感じで、
障害のある姉を大切に思っている感じが見て取れた。

「妹は身体も不自由なところがありますし、言葉も不自由ですので
 暫くは私が同居して暮らします」とその妹さんは話し、
旦那さんは「助かります」と嬉しそうに答えていた。

今でも新婚さんいらっしゃいとか似たような番組を偶然目にしてしまうと
あの夫婦を思い出してしまう。なんだか幸せな生活を過ごしているとは
思えずに、思い出すたびに後味が悪い思いをする。


410 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/09(木) 21:54:55
>>408
あなたの受けた印象だけでその人たちを後味悪い話にするほうが…。
実際に今どう過ごしているか分からないんだから

413 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/09(木) 22:08:56
>>408の思い込みもあるが
断片的にとっても確かに何か嫌な感じがする
・夫婦は障害をもっている
・夫は無職
・嫁の家は資産家
・妹は二人と同居

ふむ・・・・


415 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/09(木) 22:13:34
>>408の印象が正しいとするなら、その不機嫌夫は健常者の妹狙いだわな

416 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/09(木) 22:16:11
>410
確かに実際どうなのかわからんが、
障害者の方が一般の人と結婚することは現代でもマジであんまりない。
加えて資産家と無職。妹が同居。
もし思い込みだとしたら美談で、悪い想像が事実だったら胸糞だが、
そこらへんがはっきりしないこの話は後味悪いよやっぱ。