時計じかけのオレンジ
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833 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 03:59:15
- 映画『時計じかけのオレンジ』って、既出かな?
超有名な映画だし、書いてもおk?
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834 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 04:20:38
- おk
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835 名前:1 投稿日:2007/05/05(土) 04:40:10
- じゃあ書きます。スタンリー・キューブリックの名作。
近未来のイギリス(らしい国)。
主人公の少年アレックスは、仲間とともに強盗、リンチ、レイプ、もう毎日やりたい放題。
彼はベートーヴェンを愛していて、よく聴いている。
ある作家の家に押し入り、作家の見ている前で『雨に歌えば』を歌いながら夫人をレイプする。
しかしある日彼は仲間に裏切られ、警察に捕まり、懲役14年を言い渡される。刑務所で2年の日々を過ごしたアレックスは、
犯罪者を善人に変えるという新療法の実験体に申し出る。
この実験は非人道的だとされているが、犯罪撲滅を謳う内務大臣が実験を進めていたのだ。
それで刑務所から出られるのなら、とアレックスは実験に同意した。実験は、被験者の目をこじ開け、暴力やレイプや戦争の映像をひたすら被験者に見せるというもの。
最初は面白がっていたアレックスだが、どんどん気分が悪くなっていき、
彼は暴力や性行為に拒否反応(吐き気、嫌悪感、自殺願望)を示すようになった。
またその映像のBGMにベートーヴェンの第九が使われていたため、
第九を聞いても拒否反応を示すようになった。
彼は完全に暴力を振るえなくなったのだ。
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836 名前:2 投稿日:2007/05/05(土) 04:41:09
- 実験は成功したとされ、彼は自由の身となる。
しかし実家には犯罪者の自分の居場所は無かった。
街を歩いていると、昔 自分が袋叩きにしたホームレスに偶然出会い、ホームレスに逆に袋叩きにされる。
しかし当然彼は反抗できない。
そこへ警官がやってきたが、なんとその警官は昔の自分を裏切った仲間。
政府はならず者を警官にするという政策も行っていたのだ。
アレックスはさらに暴力を受け、ある家に逃げ込む。その家は昔アレックスが押し入り、夫人をレイプした作家の家だった。
作家は反政府的な活動を行っており、非人道的な実験に使われた哀れな少年を利用し、
政府を転覆させようともくろみ、アレックスを保護した。
アレックスは風呂に入れてもらうが、そこで彼は『雨に歌えば』を口ずさむ。作家はそれを聞いて、この少年が、自分の妻をレイプし
(妻はそれが原因で亡くなった)た少年だと気がつく。
作家は復讐を決意する。
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837 名前:3 投稿日:2007/05/05(土) 04:41:53
- 作家とその仲間はアレックスにいろいろ質問し、
『第九』を聞くとアレックスが死にたくなるということを知る。
アレックスは薬で眠らされ、目が覚めると、
第九が大音量で鳴り響く部屋に閉じ込められていた。
すさまじい吐き気と嫌悪感にパニックになるアレックス。
彼は死を願い、窓から飛び降りた。しかしアレックスはかろうじて生きていた。
病院で、彼は女医に「脳手術を受けた夢を見た」と言う。
女医は彼にスライドを見せ、それに対してアレックスがどう思うか答えさせる。
アレックスは暴力的な答えを次々としていく。
アレックスは知らなかったが、非人道的な実験によって
無理やり矯正された少年が自殺を図ったという話はたちまち広がり、政府の支持率は急降下。
あせった政府は彼の脳手術を行い、彼を元に戻したのだ。次で終わり。
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838 名前:おしまい 投稿日:2007/05/05(土) 04:42:47
- 内務大臣がアレックスの元にやってきて、彼に言う。
「私たちは友人だ。私はこれからあらゆる便宜を君に払おう。
何も心配しなくていい。君は私たちの保護下にある」
そして記者たちが病室にやってきて、アレックスと
内務大臣は笑顔で「実験に何も問題は無かった」ことをアピール。
鳴り響く第九。アレックスは喜びの表情を浮かべ、「完全に治った」というモノローグとともに終幕。最初見たときはよくわからなかったんだけど、
解説サイトなどによると
『内務大臣はアレックスにあらゆる便宜を図る』+『アレックスは完全に元に戻った』
=これからは政府公認でやりたい放題。犯罪を撲滅しようとして最終的に犯罪を野放しにすることになってしまうのにも胸糞だし、
犯罪撲滅という理想を捨ててメンツを保とうとする政府も胸糞だし、
何よりこれからのアレックスの行う犯罪を思うとガクブルでした。
でも映画自体はすごくおもしろかったけど。
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839 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 05:19:25
- おおーわかりやすい乙です
名作ってきくから気になってたんだけど観たくなったよ
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840 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 05:22:16
- もとのサイコパスに戻ったってこと?
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841 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 05:56:45
- >>839
ありがとう
でも作中で独特のスラング(未来語?)が
使われまくってるので見辛いかも
検索すれば解説してるところがあるよ>>840
そうです
でも原作と映画のラストがかなり違ってて、
原作には在るラストが映画では無くなってます。そのラストがあると無いでは物語に対する印象が
がらっと変わるんですけど、原作の完全版の日本語版は
なぜか出版されて無いらしい、後味悪いです
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844 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 09:13:15
- >>841
>原作には在るラスト
書いて!
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847 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 14:19:53
- 後の章では主人公の若いアレックスは成長し
暴力を時間の浪費だったと反省するようになり、
結婚して子供をもうけ、作曲家になろうと考えるようになるが最終章
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848 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 15:03:56
- 確かに時計仕掛けのオレンジ、後味悪かった。
悪の仲間達で、郊外で静かに暮らしている老夫婦の家に押し入り、
綺麗につましく暮らしてる家の中を
小便したり汚しまくったり最後には滅茶苦茶に破壊したりするんだよね。
そして奥さんを捕まえて、足の悪い旦那の前で泣き叫び助けを求める彼女を強姦しまくる。
死ぬまで徹底的に。
それなのにそいつうまいことやって無罪放免になるって話だから。反省もなし。
原作の最終章(映画にはない)では、
「暴力には飽きたし子供欲しいし、これからは死んだ人たちの分まで幸せになりたいです」
だもんな。
また作者が映画の監督キューブリックをねたんで、
「キューブリックがオレを有名にしたのではない。オレがキューブリックほ有名にしたんだ」っつってる。
しかし映画にならなかったらこの作者はただの粗製乱造作家と言う肩書きしかなかった。
結局現代の本国イギリス人にはこの作者の本全然読まれていない。
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852 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 16:41:17
- >>847
作曲家になるってところが因果応報めいた未来を暗示させているね
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854 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 18:08:08
- おもしろかったけど古典とか名作とか言われて長い事支持されてるのは何故なんだろう。
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856 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/05(土) 18:54:42
- >>854
1.「少年犯罪と更正」「メンツを保とうとする政府」など
扱ってる題材が普遍的だから
2.30年以上前の映画だけど、ダサさや古臭さを感じなく、面白いからだと思う。そりゃ確かにケータイやPCは出てこないけど。