レインメーカー

主人公はコネも金も無い試験に受かったばかりの弁護士。
やっとの事で場末のインチキ臭い事務所に就職できた。
そこでHIV患者の保険金未払い訴訟を担当する事になった。
それが思いもよらず大きな訴訟へと発展。
この辺はどうでもいい。
ある日きっかけは忘れたけど夫からの暴力に悩まされる若く美しい女性と出会う。
そして仲良くなり、こっそりと逢瀬を重ねる主人公。
ある晩その女性からSOSが。
駆けつけると夫が怒り狂っていて女性に暴力を振るっており、主人公も命の危険を感じる。
そして身を守る為とは言え女性の夫を殺してしまった。
主人公は速攻女性に「今つかまるわけには行かない、
頼む。絶対に助けるから身代わりになって出頭してくれ」と半泣きで懇願、女性は了承。
とはいえ女性は本当に暴力を受けていて顔や体はアザだらけ。
皆から同情され、お咎めなしになる。
そんな事をさせておきながらのうのうと裁判を進め、記録的な賠償金をふんだくれた。
ラストシーンは女性と一緒に新天地へ向かう車中、
まだアザの残る顔で女性と見つめあって笑顔をかわす。
主人公も女性も満足そうだし、結果として本当に女性を助けたんだからいいのかもしれない。
アメリカ人としてはDV男が死に、正義が勝ち、私腹を肥やす悪徳大企業はつぶれ、
ヒーローとヒロインは新しい土地で幸せに。
これで万々歳じゃーん！かも知れない。
でもあの状況で自己保身に突っ走り、身代わりを頼む男で女はいいのか？
本性を現したな！って感じだったんだけども、
アメリカ人もそれでいいのか？
なんか妙に落ち着かないのは私が日本人だからか？
ハッピーエンドだったのに凄く後味が悪い…と言うかイラつく…

自分だったら金だけ貰ってそいつは捨てる。
二人が幸せになれたのって結果論じゃないのか？
女が傷こさえてれば周りからは「仕方ないよね」という反応があることは
予測できたにしても。できたにしても、だ。

とにかく、そこまで言うほど男に非があるとは思えない