洗礼(楳図かずお)
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242 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/17(日) 20:25:44
- 母娘入れ替わりネタで思い出した。楳図かずおの「洗礼」
かなり昔に読んだので細かい所はうろ覚え。女優で絶世の美女だった若草いずみは顔に醜い痣が出来て引退する。
「美貌を取り戻したい」と信頼する主治医に相談するいずみ。
主治医は「娘を産み、年頃に成長した時脳を入れ替えて新しい人生を送ればいい」
と、とんでもない計画を授ける。娘をひたすら大切に育て、少しでも怪我とかすると異様にキレるいずみ。
でも、そんな日々のお陰で娘は美しく成長する。
そして娘が10才になった時、いずみは主治医に頼み母娘の脳を入れ替えた。娘の脳を踏みつぶし、老いた自分の体を捨て新しい人生を始めるいずみ。
前は女優だったけど今度は愛する男性の居る普通の生活が送りたいと思い
以前から目をつけていた娘の小学校の担任の先生にアタック開始。担任は妻子持ちだが「母が急にいなくなった」と担任の家に入り込んで
担任の妻にゴキブリ入りご飯を食わせたり、赤ん坊を虐待したり
風呂入ってる担任の所へ「背中流します」と入っていったりやりたい放題。
妻が怒ると「奥さんが冷たいけど居候してる私が悪いんですよね…」と
妻を悪者にするので、ついに妻は実家に帰ってしまう。先生と2人きりになれた…と喜ぶいずみだが、実はそれは担任夫婦の芝居だった。
担任夫婦はいずみの異常さに気がつきカウンセリングを受けさせようとする。
更に女優時代からいずみを追ってた記者が現れたり、娘の体にも顔の痣が出てきたりで絶望。
今度は担任の妻に脳を移植しようと企む。久々に家に帰るいずみ。しかしそこには死んだはずの老いたいずみの姿があった。
実は主治医など存在せず、脳手術もなかった。全てはいずみの妄想だったのだが
母とべったりと暮らす娘は自分自身が「娘の体に入ったいずみ」だと思いこんでいたのだった。
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244 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/17(日) 20:58:03
- 小学校のときに、洗礼、読んだ。
いずみが主治医の言葉を鵜呑みにして、子供をつくろうとするシーンで、軽くショック。
「男は誰でもいい」みたいなことを呟いて、
本当に通りすがりの男を逆レイプ。
その凄まじいまでの女の執念を小学校のときに見てしまったので、
「秘密」を読んだときは、「この偽善者め!本性をみせろっ」と思ったw
やっぱ、楳図かずお、すごすぎる。
きっと、本当はもっと違うラストにしたかったんだろうな…と。