百鬼夜行抄(今市子)

12 名前:1/2 投稿日:2007/12/14(金) 14:00:17
百鬼夜行妙という漫画の一編。

主人公(主婦)の養父が惚けて入院してしまい、たくさんの鉢植えが残される。
養父のために鉢植えの手入れをしていた主人公も、いつの間にか手入れが趣味になっていた。
ある日段ボール詰めの土が送られてきた。養父宛になっている。
入院前に養父が注文したものらしい。ガーデニングによさそうな栄養豊富な土だった。
その土を使い出してから鉢植えは異常な成長速度を見せた。
トマトもキュウリもさくさく実が付いたが、どうも野菜には見えない。
どの鉢植えも同じような実が付くばかり。人の顔に見える気持ち悪い実もあった。

その間も土は送られ続けてくる。差出人は不明のまま。
箱には時々手紙が入っていた。「どこの土かわかるだろう?」「早急に金を振り込め」
「息子や嫁に知られたくないだろう?」「まだ時効になってないぞ」
脅迫に見える手紙に不安を募らせる主婦。
夫に相談し、二人で養父の元に話を聞きに行くが惚けてしまって要領を得ない。


13 名前:2/2 投稿日:2007/12/14(金) 14:01:01
一時帰宅が許され、養父が帰ってくるが庭の鉢植えを見て暴れ出す。
「許してくれ」「掘り返さないでくれ」「見つかるじゃないか」「金は払ったじゃないか」
夫の母親は昔家を出て行方不明になっていた。
元々夫婦仲が悪かったため、母親は出て行ったと言われて何の疑いも持っていなかった。
夫は、母は再婚して幸せに暮らしていると信じていた。

鉢植えの実はいつの間にかはじけて無くなっていた。
娘がベランダで人影を見たという。祖母だったという。
「お家に入りたいんだって。でも今は足がないから歩けないんだって。
お手々もないから窓が開けられないの。だからまだ入ってこないんだよ」
ますます不安になる主人公。
やがて最後の実がなり弾けた。祖母は身体を取り戻し、窓を開けて帰ってくる。


14 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/12/14(金) 14:01:39
養父は取り憑かれて殺されるっぽい終わり方で自業自得だけど、残された息子夫婦が悲惨。
養父が人殺し、妻殺しと判明して今後どうしろというのか。
祖母が祖父を取り殺して気が済むならいいけど、この後どうするかわからんし。
祖父が不審死しても怖いだろう。

補足すると、送られてきた土は祖母の死体が埋められていた場所の土。
その土で植物を育てるとどんな植物でも祖母の身体の一部がなるという変わった土。
送っていたのは養父の昔の競馬仲間。
金をもらって死体の処理を手伝っていた。
時効間近になり、追加の金が欲しくて土を送りはじめた。

 

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