切腹

939 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/21(日) 13:44:51
映画「切腹」
関ヶ原後の江戸。負け組武士が食い詰め浪人と化して、
武家屋敷を訪れては腹を切りたいので庭先貸してと迫り、面倒がる屋敷側から金をせびるのが流行ってた。
勝ち組のなかでも格式高い彦根井伊家の上屋敷にも、そんな浪人がやってきた。
応対した家老曰く、先日も若い浪人が来たが、うちはバリバリ硬派なもんだから希望通り腹切らせた。
しかもそいつ、1日待てと悪あがきした挙げ句、腰にさげてたのが竹光。
うちの血気盛んなのがキレちゃって、その竹光で腹切りさせる、しかも古式通り完全に腹切ってから介錯すると。

940 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/21(日) 13:46:10
竹光って実質竹のきれっぱしだから、なかなか切れない。
それで無理矢理切ろうとするから死ぬに死ねず、苦しみながらついには舌を噛みきりみっともなく果てた。
さあ、あんたはどうすると。
浪人はそれでも腹切るといい、介錯に井伊家の腕利きを指名するが、みんなその日は病欠。
偶然にしちゃ不自然と、調べてる間浪人が身の上話。
実は竹光の浪人・求女は、仕官先が改易になった時主君の後を追った友人の息子で自分の娘婿。
自分も求女も苦しい生活してる中、娘が倒れ、その幼い子も高熱を出した。医者にみせたくても金はなし。

941 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/21(日) 13:48:40
追い詰められた求女は、金の当てがあると出ていったが、
なかなか戻らず、ついに帰った時には変わり果てた姿だった。遺体を届けたのは求女に切腹を迫った家臣らで、
竹光のこととか散々ばかにしていった。幼子と娘は結局その後まもなく死んだ。
復讐にもえる浪人はその家臣達を次々に襲い、命といっても武士の命のまげをとったった。
先程彼が指名した腕利きとは実はその家臣達で、すぐに恥じて切腹した介錯役以外は、
髷が元通りになるまでずる休みするつもりだったのだ。

942 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/21(日) 13:50:20
面目を潰された家老は浪人を消すよう命じたが、腕のたつ浪人に実戦経験のない家臣らはザクザク切られ、
家宝の旗印や鎧もぐちゃぐちゃにされた挙げ句、浪人は立派に切腹して果てた。
家老はこれを恥じて原因となった家臣らに病死扱いの切腹を命じ、浪人による騒ぎのすべてを隠蔽した。

943 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/21(日) 13:52:22
文才ないもんでまとめきれん…orz
武士の体面が人情に勝ることに怒りを覚え…ってことだが、
求女への井伊家の扱いは間違ってないし、主人公暴れすぎだし。迷惑者なのにヒーロー扱いなのが後味悪い。
第一、主人公が亡き友の約束にこだわって、生活苦の求女に娘を嫁がせなきゃ
こんなことになんなかったのに。求女も結婚渋ってたし。
熱にうなされる幼子に「武士なんだから泣くな」って言ったり、金策がないって言いながら腰のものは手放さなかったり、
孫より体面が大事な主人公だからこその怒りだったんだろうが。もー周りがカワイソすぎてきつかった…

946 名前:番組の途中ですが名無しです :2008/12/21(日) 15:01:35
>>943
言いたいことは分かるけど、時代的な部分(設定上の時代や制作された頃の映画観)もあるし、
問答のあとの映画的なカタルシスってとこも大きいしな
まあ因習や世俗の決まり事に囚われて破綻するってパターンは、現代から見るといらっとしたりするよね

 

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