悪魔の花嫁/愛の化石(あしべゆうほ)

974 名前:1/4 :2009/02/04(水) 20:57:40
少女マンガ「悪魔の花嫁」

恐怖の神デイモスと美の女神ヴィーナスは兄妹。
兄妹で愛し合ったことで、元はオリンポスの神(?)の一人だったデイモスは
恐怖の神にされ、ヴィーナスは黄泉のイバラに捕らわれ生きたまま腐っていく
(顔の半分はすでに腐っている)という罰を与えられてオリンポスを追放された。
ヴィーナスを元に戻すには、ヴィーナスの生まれ変わり
(黄泉にいるのは死んでいるのと同じだから人間に生まれ変わっている)である美奈子(主人公)の肉体が必要。
デイモスは美奈子に人間の愚かさや醜さを見せ、自分の花嫁になれば
永遠に若く美しいままいられると誘惑して黄泉に連れて行こうとするが、美奈子は承知しない。
無理に連れて行くこともできるが、デイモスは美奈子のことも好きになり始めていてそれもできない。
ヴィーナスはデイモスを今でも愛していて、美奈子の肉体を持ち帰ってくれるのを待っているけど、
デイモスが美奈子を好きになっていることにも薄々気づいていて不信も持っている。
っていうのが全体の設定で、一話完結のマンガ。
だいたいの話は、デイモスが美奈子に人間の愚かさを見せるために小細工して、ゲストキャラが自滅する。
美奈子が出てこない話もある。
美奈子が出てこない話で「愛の化石」っていうのが後味悪かった。
予想以上に長くなってしまいました。ゴメン。


975 名前:2/4 :2009/02/04(水) 20:59:37
清子はお金持ちのお嬢様。
恋人の哲也は身寄りのない画家で、付き合いを反対されていたが結婚することになた。
が、結婚式当日、哲也は式場に来なかった。
連絡もなく、「お前は捨てられた」「花婿に逃げられた」「末代までの恥」と散々言われ、
清子は式場を飛び出し、ハネムーンを過ごすはずだった別荘に一人で向かう。
それ以降、清子は誰とも顔を合わさず、ウエディングドレス姿のまま別荘に閉じこもり
(食材は近くのスーパーに配達を頼み玄関の前に置いておいてもらう)、七年が経つ。
白い蝶になって人間界に来ることができるヴィーナスは、
清子を見つけ「私と同じ不幸な女。かわいそうな女」と同情を寄せる。
そこに玄関の呼び鈴が鳴る。
清子は「あの鳴らし方は哲也にそっくり!」と驚くが、
すぐに「そんなはずはない」と思い直す。
「そういえば、哲也はいつも玄関前の敷石につまずいていた」と思い出したところ、
外から「いてっ」と声が聞こえる。
「あの声は!」と玄関に向かいドアを開けると、結婚式のときに持ってきてくれると言っていた、
スズランのブーケを持った哲也が立っていた。
「何で今頃?!」と驚く清子に、謝りながらもわけを聞いてほしいと言う哲也。

結婚式当日、式場に行く前にスズランのブーケを買うために哲也は花屋に寄った。
嬉しそうに花屋の女店員と会話していると店員が、
「花嫁が古いものをひとつ身につけると幸せになれるというのは知っていますか?」と聞いてくる。
知らないと答えると店員は「お客様の幸せのために」と、自分の飾りベルトを貸してくれる。
お借りします、と花屋を出て式場に向かうが、途中脇見運転の車にはねられてしまう。


976 名前:3/4 :2009/02/04(水) 21:00:58
記憶を失い、雑役の仕事を手伝いながらずっと病院にいた。
記憶が戻って、ウエディングドレス姿のまま七年も逃げた男を待っている女がいると噂に聞いて会いに来た。
謝る哲也に、「自分は捨てられたわけじゃなかったのね」と喜ぶ清子。
それを見て「私と同じ不幸な女だったはずなのに」と怒るヴィーナス。
ヴィーナスはデイモスのところに行き、新聞のこの記事の写真と名前を哲也のものに替えてほしいと頼む。
その記事は、資産家の妻をベルトで絞殺して犯人が逃亡中というもの。
そんなことをしてどうするのか?と聞くデイモスに、ヴィーナスは
「わけは聞かないで。あなたの魔力なら簡単でしょ?」とさらに頼む。
デイモスが替えてやるとヴィーナスは、
清子の家に届けられ、玄関前に置かれたシャンパンの包装紙をその新聞紙に替える。

977 名前:4/4 :2009/02/04(水) 21:02:20
「シャンパンの配達なんてスーパーの人もきっと驚いてるわね」と言いながら、
清子は嬉しそうに取りに行く。
包装紙を外しながら何気なく記事を読むと、資産家の妻がベルトで絞殺の記事。
逃亡中の犯人の写真と名前は哲也のもの。
まさかと思いながら部屋に戻ると哲也が「君にプレゼントがある」とポケットからベルトを取り出す。
清子はそれを見て、新聞の記事は本当だったのね!私をだましていたのね!と、
テーブルにセッティングされていたナイフで哲也を刺し殺す。
哲也の死体を椅子に座らせ部屋のドアに外から鍵をかけると、
恋人に裏切られた悲しさはこれまでと同じ。
これからも今までどおり生きていけばいいだけみたいなことをつぶやく。

「ひどいことをしたのはわかってるわ!あの女だけが幸せになるのは嫌だったの!」
と泣きながら絶叫するヴィーナスと、何があったか知って
「ヴィーナスの怒りを受けるべきなのは自分なのに」と呆然とするデイモスで終わり。

清子、やっと幸せになれるとこだったのにとか、哲也いいやつだったのにとか、
二人とも無関係だったのにたまたまヴィーナスに見つかったばかりにとか、
いろいろ後味悪かった。


978 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/04(水) 21:06:28
見せてるのは人間の愚かさや醜さじゃなくて
ヴィーナスの愚かさや醜さじゃねーか。

 

悪魔の花嫁 11 (プリンセスコミックス)
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