ドラえもん/わすれとんかち(藤子・F・不二雄)
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853 名前:本当にあった怖い名無し :2009/08/12(水) 02:52:18
- 漫画「ドラえもん」にはブラックで後味悪い話が結構あるのでそれから一つ
「わすれとんかち」
ドラえもんとのび太がスネ夫の家で遊んでいるとある中年男性がやってくる
その人は記憶喪失に陥っていて、記憶を取り戻す手がかりを探して、いろんな家にお邪魔していると言う
気の毒に思ったドラえもんとのび太は家に連れて行く
ドラえもんは記憶を取り戻すために「なくした記憶を取り戻せるとんかち」を出す
(何故かタイトルの「わすれとんかち」とは一言も言わない)
そのとんかちで頭を殴ると忘れていた記憶が目から映像として出てくる
早速使ってみると、「東京タワーから落ちた記憶」、「交通事故に遭った記憶」などの映像が出てくる
次に殴ってみると、「城のような家」、「大金に囲まれる男」の映像が出てくる
これらからドラえもんはこの男が「命を狙われているお金持ち」と推測し、男もその気になる
男は「家を見つけたら100万円をあげる」といい、それを聞いて2人は友達にも協力を頼みながら、探しに行く
一方、そのことを知ったスネ夫は自分の家に男を連れて行き、精一杯もてなす
調子に乗った男は先ほどのとんかちでお金持ちの頃の記憶を見せようとするが
映る記憶は「こじきになっている記憶」、「貧乏な家に住んでいる記憶」ばかり
おかしいと思った男がもう一度殴ってみると、今度は「ギャングになっている記憶」が出てくる
それを見て怖くなったスネ夫が(撃退の意味で)とんかちで男を殴ると
様々な衣装と役柄に扮する男の記憶が次々と出てくる
実はその男は悪役スターで、出てきた記憶は劇中の役を演じている記憶だった
家を探しに行ってその事実を知ったドラえもんとのび太が再びその男に会いに行くと
男はスネ夫と(スネ夫のママもいる)とんかちで殴りっこしたせいで、頭がパーになっていた(スネ夫達も)悪役スターと言われ、数々の役をこなしているのに誰もその男を知らない上
最後には頭がパーになって終わるとはなんとも後味が悪い話ちなみに掲載誌は「小学四年生」