ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 殉教(星新一)

396 名前:本当にあった怖い名無し :2009/11/25(水) 02:50:47
星新一のショートショート「殉教」
うろ覚えな部分を多少創作してしまったので補完できる方いたらお願いします

死後の世界と通信し死んだ人と会話できる機械が、ある博士により発明された
しかし、博士は発表の最中に突然自殺してしまう
すると機械から聞こえてくる声「死後の世界は美しく素晴らしい楽園で、あらゆる苦痛もなくまさに天国
生前の苦しみから解き放たれることで憎しみや嫉みのような負の感情も抱くことがなくなるうえ
地獄のような世界はなく、死んだ人々は同じ世界で穏やかに暮らしている
今まで死んでいなかったのが損していたくらいだという情報を通信によって得た
実際に死後の世界にきてみたが間違いなくここは楽園だ
皆も早くこっちの世界に来たらいい」と
死後の世界の住人になった博士は
その機械を使い発表の場にいた人々に悠然と語り、それを聞いた皆は動揺する

まず、この機械は本物なのか?
確かに死んだ博士と話せているようだが何か細工をした嘘っぱちの機械ではないのか?
そもそも死後の世界は本当にあったのか?そこは本当に楽園なのか?

そんな中、自殺現場に駆け付けた警官は試しに
博士に以前殉職した同僚を呼び出させ会話する
同僚しか知りえない事柄を話し、幸せに過ごしているという声を聞いた警官は
携行していた拳銃でその場で自殺してしまう
たちまち機械から聞こえてくる警官の声
同僚に再会できたことを喜び、彼もまた、楽園の実在を皆に報告する

最初は半信半疑だった他の人々もこの様子には驚き
警官のように亡くなった縁者を呼び出し会話をし次々と自殺していった
そしてその流れは世界中に広まった


397 名前:396続き :2009/11/25(水) 02:56:24
すっかり人気の無くなった世界でブルドーザが1台動いている
一人の男が自殺した人々の膨大な数の亡きがらを処理していたのだった
それを見つけた一人の女性が近付き二人は話し出す

まだ生き残っている人がいたんだね
世界には自分達以外にも少しは生存者がいるんだろう
ほとんどの人達は死後の世界の人々の話を信じて死んでいったが
自分達はそれを信じることができなかった
機械を、会話の相手を、死後の世界を信じられなかったという事だけではない
つまりは自分の判断、自分自身を信じることができなかった人間が生き残ったという事だ
自分すら信じられない人々が作っていくこの世界は一体どんなものになっていくんだろうね

というエンディングで以上です
死後の世界にも思わぬ落とし穴が!
というブラックユーモア的オチを期待していたら
予想外にリアルな結末でモヤモヤと考えさせられました

 

ようこそ地球さん (新潮文庫)
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