ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その119 » メディア(山岸凉子)

407 名前:本当にあった怖い名無し :2011/01/05(水) 16:14:49
山岸 凉子「メディア」

主人公はボーイッシュな短大生で、父親は愛人を作って家に寄り付かず、
少女趣味な母親とほぼ二人暮らしのような状態だった。

主人公の母親は、夫である父親からの離婚の申し出を頑なまでに拒み、夫の代わりに娘に依存していた。
娘のために、娘が望んでもいないのに毎日お弁当を作ったり、娘と出かけたりするのが楽しみで仕方がない。
娘の帰りが少しでも遅いと不安にかられたり、携帯にも何度も電話したりしてしまう。
主人公はそんな母親が重く息苦しくも感じるが、
母親の悲しげな顔をみると罪悪感にかられるためか表立って反抗することもなかった。
だが、主人公が就職を考える時期になって、あれほどふだん嫌っている父親のコネを使い、
自分の就職を勝手に決めてきた母親から、真剣に自立しようと考え出した。

ちょうどそのころ、魚になった母親をめった刺しにして殺してしまう夢をみる。
母親に潜在的な殺意を抱いていることに愕然とした主人公は、
母親に内緒でアルバイトを掛け持ちしアメリカ留学にむけて準備を始める。
留学の準備は順調にすすむが、直前で母親にばれたしまう。
母親はパニックになりふさぎこんで何日も口も聞いてくれなかったが、
出発の少し前には留学を認めてくれたので主人公は安心していた。
部屋で荷物をまとめる主人公に母親が差し入れをもって訪ねてくる。
差し入れを受け取ろうとした主人公を、母親は隠し持っていた刃物で刺し殺した。
「お母さん」と言い残して主人公は絶命した。
この話は主人公が受けていた女性学の授業とオーバーラップして展開していて、
アメリカにおいて結婚とは男と女の恋愛関係で子供はその派生にすぎない。
日本の結婚は子供が生まれれば親対子の関係が強くなり、日本における子殺しは
女が母親役にしがみついた時おこるという講義の一部がナレーションされて終わり

 

押し入れ (KCデラックス)
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