西尾正左衛門

187 名前:本当にあった怖い名無し :2011/12/02(金) 00:50:43.04
実家にあった児童向けのことわざの本で、
そのことわざにぴったりなエピソードが載っていてなかなか読み応えがあった。
その中の「鳶に油揚をさらわれる」はいまだに後味悪い。

昔ある醤油だか味噌問屋の丁稚がいて、彼の仕事は冷たい水で桶を洗う事だった。
当時はスポンジもたわしもない時代だったので藁を掴んで擦るしかなかったけど
彼は藁をある程度の長さに切り、両端を束ねて使う事を思い付く。
それで大分仕事が楽になったんだけど、さらに試行錯誤を重ねて
いわゆる「亀の子たわし」を作り上げる。

すると方々からその特許を譲ってほしいとの声がかかったが
彼は自分で頑張って作り上げたものをそう人に易々と渡す気はなかった。
しかしある人に「今はまだ新しいけど、これからさらにいいものが開発されて
亀の子たわしなんてあっという間に時代遅れになってしまいますよ。
そうなる前に私が万円で買ってあげます」と破格の値を申し出る。
そう言われると気持ちが揺らいで遂に特許を譲ってしまう。
すると特許を買った方は大きな工場を作って支払った金額以上に大儲け、
特許を譲ってしまった丁稚はただ呆然とするしかなかった。


189 名前:本当にあった怖い名無し :2011/12/02(金) 07:19:46.69
う~ん…後味悪く感じないなぁ…
その話が嘘っぱちで、亀の子たわし屋さんが困惑してる、
ってとこまで書けば後味悪いと思うんだけど。