ホーム » 小説 » 小説/さ行 » その遺産を探せ(阿刀田高)

282 名前:1/3 :2012/06/14(木) 12:59:15.33
阿刀田高の短編「その遺産を探せ」

主人公は薄幸な若い女性。母を早くに亡くし、生れつき顔に大きな痣があり、病気で脚に障害が残っている。
父(裸一貫からのし上がった貸しビル王)は主人公を大事に育てていたが、
結婚は諦めろ・男なんかろくなもんじゃない、と言い聞かせていた。

長患いの果てに父が亡くなり、悲しむ主人公は、屋敷に出入りしていたピアノ調律師と軽率にも結婚してしまう。
しかし夫にはホステスの愛人がいて、結婚は財産目当てだった。

夫は仕事をやめ、起業準備と称して父の書斎を引っ掻き回す。
そして怪しげな包みを見つける。


283 名前:2/3 :2012/06/14(木) 13:01:42.69
中身は春画コレクションとフランス製のイボつきコンドーム、そして手紙。手紙には小さな鍵が貼り付けてあった。
「おめでとう!これを見つけたということは、お前はついに結婚したのだね」
「この鍵を持って○○ビルに行きたまえ、父からのささやかな結婚祝いだ。いつまでも幸せにな」
夫と愛人は春画コレクションとコンドームを堪能し、ビルで鍵穴=隠し部屋を探す。

数日後、主人公は愛人の存在を知る。
夫が帰らないので興信所に調査を依頼したのだが、結果は夫の起業は嘘っぱちで愛人と駆け落ちしたのだろう、とのこと。
主人公は家政婦と二人の暮らしに慣れていった。

一方その頃、夫は暗い穴倉=隠し部屋に閉じ込められていた。
金切り声に耐えられず首を絞めた愛人の死体は、悪臭を放ちはじめている。


284 名前:3/3 :2012/06/14(木) 13:05:18.19
結論。

・不細工な(元の顔立ちは美人、痣がいけない)障害者の娘が男に騙されると踏んで、父が罠を仕掛けた。
・なぜ手紙に春画とコンドームが添えてあったのか?
 →主人公は生ゴムアレルギー。
 →夫がクロなら、黙って愛人に使うだろう。
 →夫が潔白なら、こんなものを見つけたたよwwお義父さんの親心wwで済む。
・父は晩年、「地獄の穴倉に落ちる夢を見たが脱出方法を見つけた、お前にだけ教える」と、
 ボケたふりをしてしつこく繰り返していた。
・隠し部屋に夫婦で閉じ込められても、どちらか
一人だけで閉じ込められても、
 主人公は脱出方法を知っているから助かる。

夫が主人公の薬をすり替えたり(高血圧→低血圧)、引き出しに蛇を隠して脅かしたり、
色々やらかしてるから自業自得なんだけど、結末が無残。


287 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/14(木) 13:40:28.32
>>282
おもしろかったよ。
お父ちゃんすげぇGJ!と思うから
後味すっきりだけどw

299 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/14(木) 19:57:42.53
>>282
父が娘を愛しすぎててよその男に盗られるくらいなら殺してやる系の話だと思って読んでたので、
結論を読んでスカッとした

302 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/14(木) 20:58:00.03
>>299
最後に悪い旦那のモノローグで、何故父親は主人公の生ゴムアレルギーを知ったのか、
とか言って主人公と父親の間には何かあったんじゃないか?と勘ぐる箇所がある。

305 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/14(木) 22:46:03.75
>>302
ラテックスくらい風船とか輪ゴムとかいくらでもあると思うけどな。
ラテックスアレルギーだと食物アレルギーも持ってることが多いから、
食物の方で病院にいけばラテックスの方も検査するだろうし。

 

仮面の女 (角川文庫)
仮面の女 (角川文庫)


後味悪い
(後味悪ければクリック)
読み込み中 ... 読み込み中 ...