劇画・オバQ(藤子・F・不二雄)

591/2:2012/12/11(火) 16:49:50.34
藤子・F・不二雄の「劇画・オバQ」
「オバケのQ太郎」の後日談に当たる短編。

おばけの国から久々(15年ぶり)に人間界に降りて来たQ太郎。
Q太郎は脱サラの話を持ちかけられているサラリーマンに話しかける。
彼はかつてQ太郎が居候していた家の息子こと正太君。
久々の再会を喜び合い、二人は帰宅する。

家に着くなり正太は愛妻を紹介。
(愛妻はかつて正太が想いを寄せていたよっちゃんじゃない)
正太はQ太郎が帰郷していた間のことを話したりする。
(神成さんが死去、おばけ仲間のドロンパやU子は海外留学したなど)
Q太郎は翌日も正太の家に厄介になる。
正太は社畜生活が板についており、残業で帰宅が遅くなる。
「疲れる事ならやめちゃえばいい」と言うQ太郎に
「サラリーマンは会社という機械に組み込まれた歯車なんだ。勝手に抜けたりできるものか!」
と冷たく返す。

翌日もQ太郎は正太の家に厄介になろうとするが、
正太の妻が「いびきがうるさいしよく食べる。いつ帰るの?」
と愚痴っていたのを聞き、家を出る。
町は15年で様変わりしていた。
かつての正太の家はマンションに、皆で遊んだ空き地も住宅が建っている。
Q太郎が卵状態で拾われた雑木林はゴルフ場になっていた。
肩を落とすQ太郎だが、そこで友人のゴジラと再会し、かつての仲間との同窓会をすることになる。


602/2:2012/12/11(火) 16:50:54.84
酒を酌み交わすQ太郎と正太とかつてのクラスメイトたち。
そこに遅れてハカセが到着。
ハカセが持ってきた「オバQ天国(無人島で遊んだときに作った国)」の旗を見た仲間たちは思い出に浸る。
大人になるにつれ夢をあきらめて行った正太たちと違い、ハカセは夢追い人となっていた。
「この歳でも夢を諦めないぞ。自分の限界まで試すぞ!失敗なんて恐れないぞ!」
と意気込むハカセは演説を始める。
仲間たちは「おれたちゃ永遠の子供だ!」酒に酔った勢いでハカセに賛同。
正太は「脱サラしてやる!嫁がなんだ!」と息巻きながらQ太郎と帰宅する。

翌日、妻に脱サラ宣言をしようとした正太は妻が妊娠をしたことを知る。
途端に正太は脱サラへの気持ちは崩れ、社畜生活へと戻って行く。

「(子供ができたということは)正ちゃんはもう子供じゃないってことだな…」

Q太郎は寂しく呟き、おばけの国へ戻って行った。


61 本当にあった怖い名無し:2012/12/11(火) 17:04:15.77
良い話だなぁ

62 本当にあった怖い名無し:2012/12/11(火) 17:21:49.50
それ藤子の実体験なんだって聞いた
年取ってもこどもみたいなFは
周りのちゃんと大人になっていく漫画家たちに死ぬまで違和感感じて
大人の友達づきあいとかができなくて辛かったらしい
実際Fさんはとてもいい人だったけど中身はほんとに少年で
周囲の大人の人とはうまくやれなかったらしい
そういうひとだから素晴らしい漫画が描けたんだと思うけど

63 本当にあった怖い名無し:2012/12/11(火) 17:42:38.64
>>62
それを考えると居候のサポートを受けて自立し、
大卒で自分の経験を生かした職につき、
小学校時代から想いを寄せていた女の子と結婚できたのび太ってF先生の理想だったのかも。
最期まで漫画を執筆したまま亡くなったということは、理想は叶ったということなのかな。

64 本当にあった怖い名無し:2012/12/11(火) 18:32:54.97
>>62
だからA氏を大切にしてたのかな
新聞社で働いていた氏を誘った事も関係してただろうけど
自分の方が所得が増えてからも長い間A氏と折半していたし

ただそのせいで両家の親族同士の仲が悪いと聞いた時は後味悪いと思った


96 本当にあった怖い名無し:2012/12/12(水) 05:36:10.28
>>63
「未来の想い出」って漫画がその辺直球で描いてるんでおすすめ。主人公はF先生本人w(がモデル)
ヒロインの名前に漫画外の仕掛けがある。(ぐぐると出てくるかも)
なぜかF先生が女に(清水美砂)とかまるっきり改変されて映画化もされてる

 

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