シラノ・ド・ベルジュラック(エドモン・ロスタン)
-
222:本当にあった怖い名無し:2013/04/21(日) 22:17:08.04
- 戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」
17世紀、フランスに実在した剣豪であり作家のシラノ・ド・ベルジュラック。
類まれなる剣と文学の才能を持つ彼だったが、たったひとつコンプレックスがあった。それは、丸く大きな鼻。
その醜い容姿でからかわれる事も多く、シラノは人知れず悩んでいた。ある日、
彼はひそかに恋焦がれていた美しい従姉妹、ロクサーヌの恋の相手が、
美男子で有名なクリスチャンである事を知らされる。
しかし、クリスチャンは言葉が貧しく、
ロクサーヌに気の利いた愛の言葉を囁くことが出来ない。
シラノは愛するロクサーヌのため、また親友クリスチャンのため、
自分の文学の才能を生かし、クリスチャンの代わりに
バルコニーの下から愛の言葉をロクサーヌへ伝える。
こいしてシラノは二人の仲を取り持つのだった。
-
223:本当にあった怖い名無し:2013/04/21(日) 22:18:11.68
- 愛を深めていく二人。
しかし、妻子のいる貴族、ド・ギッシュ伯爵がロクサーヌへ横恋慕する。
クリスチャンに嫉妬した彼は、クリスチャンをアラスの戦場へ送り、
殺そうとするが、シラノはなんとしてもクリスチャンを守りぬき
二人の愛を成就させようと決意する。戦場でもシラノはクリスチャンのかわりに、
毎日ロクサーヌへ送る恋文を書いてあげる。
恋文に惹かれて戦場へ慰問に来たロクサーヌは、
「はじめはクリスチャンの美しい容姿に惹かれた。
けれど今は恋文が伝えるあなたの人柄を愛している」と告げる。
しかし、恋文の作者はシラノであり、自分ではない。
絶望したクリスチャンは自ら前線に出て行き、壮絶な死を遂げる。
最後に「彼女が愛しているのは君だ」という言葉をシラノに残して。
悲しみにくれるロクサーヌだが、まだ恋文の作者が誰かは知らない。ロクサーヌは俗世をはなれ、修道院で暮らしていた。
シラノは土曜日ごとにその修道院を訪れ、
毎週の出来事を報告することを習慣としつつ、
ロクサーヌを慰めていた。
-
224 :本当にあった怖い名無し:2013/04/21(日) 22:19:43.77
- 15年後のある日、シラノはいつものように修道院へ向かうが、
その途中、刺客が彼の頭に材木を落とし、シラノは頭部に重傷を負う。
しかしそのままシラノはロクサーヌのもとへ行った。
この日、ロクサーヌははじめてクリスチャンからの恋文を見せてシラノに読ませる。日が暮れて手紙を読めないような暗さになっても、シラノはすらすらと手紙を読む。
そしてその声が、かつてクリスチャンとの逢瀬の際、
バルコニーから聞いた声であることにロクサーヌは気がついた。頭部の傷のせいで瀕死のシラノを腕の中に抱きかかえ、
ロクサーヌは必死にシラノの名前を呼ぶ。「あの世へ、私が持っていくものが一つだけある…」
「シラノさま、それはなんですの?」
シラノは目を開けてかすかに笑い、ロクサーヌを見つめていった。
「それは、変わらぬ愛」(これは俺が読んだVer。「心意気」という訳が一般的)おい、結局誰も報われてへんぞと初めて読んだとき思った。
-
226 :本当にあった怖い名無し:2013/04/21(日) 22:36:38.56
- 誰も報われていないが美しい話だと思った
まとめうまいね
-
228 :本当にあった怖い名無し:2013/04/21(日) 23:12:37.10
- >>222
こないだ鹿賀丈史の舞台で観た。
純粋な愛で感動した。
でも一番泣いたのは、ロクサーヌの人の真実を知ったあとの歌。
あの歌はすごかった。