あくまびんニココーラ(大海赫)
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799 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/04/29 15:04
- とっくに出ているかもしれませんが…「太平けっさく童話」の
「あくまびんニココーラ」をごぞんじの方いませんか?最終ページの
おねがい このものがたりを読んだ人は、
びんのひみつを、だれにも
ぜったいにいわないでください。
を守って未だに話題にしたことがありません。おねがい守ってはや20年…
私の中で後味の悪い童話、堂々一位です。
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800 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/04/29 15:23
- >>799の話
ウpきぼん。
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850 名前:799 投稿日:02/04/30 21:09
- あらためて読み返したところ、ラストと「びんの秘密」はあまり関わってないので
最後まで書けることがわかりました。では、以下「あくまびんニココーラ」のあらすじです。1「からっぽの牛乳びん」
ナナの趣味はびんのコレクションです。どんなびんでもナナにとってはすてきな宝物です。
ある日の給食の時間、クラスメート達が牛乳びんを小さな鞭で叩き始めました。
町に来たニココーラのセールスマンに
「この鞭で叩くと、びんの気がひきしまって中身がおいしくなる。」と教えられたからです。
みんな夢中でびんを叩いています。ナナはたまらず叫びました。
「やめて!」みんなはびんがナナの友達だったことを思い出し、手を止めました。
しかしムロくんだけはいつまでも叩き続けます。とうとうびんは壊れました。
先生が注意しても、ムロくんは「壊れちまえばいいんだ!びんなんかに生まれて、バカなやつだ。」とつぶやいただけでした。ナナは、ムロくんがびんをいじめるわけを知りたくてムロくんの家をたずねました。ムロくんは家の外にいました。
酔っ払った男の人がムロくんを殴っています。
男の人はムロくんの父親でした。逃げ出そうとするムロくんをなおも殴り続け,大声で罵ります。
「壊れちまえ!このからっぽ野郎め!」
ナナはびんを壊したムロくんのきもちがわかりました。
ムロくんはびんがうらやましかったのです。
ムロくんはからっぽのびんになって、こわれ、くだけ、きえてしまいたかったのです…
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851 名前:あくまびんニココーラ 投稿日:02/04/30 21:15
- 2「わらうびん」
カオリは勉強の苦手な女の子です。ある日、みなれないびんが部屋にころがっていました。
あまりにきれいなびんだったので「フフ」と名づけて机の上にかざりました。
その夜、いやいや勉強をしていると、びんから女の人の声がしました。
「むだよ。あんた、頭が悪いもん。明日のテストは十二点よ。ふふふ…。」
次の日、ぬきうちでテストがありました。カオリは十二点しかとれませんでした。
カオリはびんが気味悪くなって、遠くのゴミ捨て場に捨ててしまいました。一週間もすぎるとフフのことは悪い夢のようにおもえてきました。
しかし、ある日の朝、教室に入ったカオリは立ちすくみました。自分の席にフフが置いてあったからです。
クラスの男子が、意味ありげに笑っている気がします。
「フフが私のテストの点数をみんなにばらしたんだ!」そう思い、カオリはフフを床に叩きつけます。
しかし、フフは割れませんでした。先生がカオリに、とりみだしたわけを訊ねます。
カオリは泣きながらすべてを話しましたが、誰も信じてくれません。先生の提案で実験が始まりました。
「わざとフフの前で気弱になり、フフが本当に人をバカにするのかどうか観察する」という実験です。
でもずるがしこいフフはそんな実験にはひっかかりません。
みんなにフフはしゃべるびんだと証明したくて、カオリはおしばいを続けます。教壇に立って、ベソをかきながら…
「私ってどうせだめなのよね‥」
「だめだよ!もっとその気になって!」
「わたしって…」
先生はもっと真剣にやるよう言います。みんなはクスクス笑っています。
でも、フフは何も言いません…
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852 名前:あくまびんニココーラ 投稿日:02/04/30 21:30
- 3「あくまびんニココーラ」
ナナは上級生のイトくんから、黒いびんをゆずってもらいました。
数日後、イトくんは「みんなにはもうしばらく黙っていて欲しい。」と前置きして、ふしぎな告白を始めました。
イトくんは、乱暴者のモズとその子分たちからひどいイジメをうけていました。
そのうちイトくんは学校には行かず、朝、家をでると河原に行き、そこで時間をつぶして帰るようになりました。
でもやがてその避難場所も、モズと子分のミギウデに見つかってしまいました。
モズは、学校をさぼった罰だと言ってミギウデにイトくんを殴るよう命令しました。
ミギウデは河原に落ちていたニココーラのびんでイトくんを何度も殴りました。二人が立ち去ったあと、イトくんは悔しくて、悲しくて、ニココーラのびんを投げつけました。
すると中からおかしな生き物、――あくまが出てきました。
あくまはイトくんにびんから出してくれたお礼を言い、別れ際に〝いじめっ子をやっつける魔法の薬〟をくれました。
イトくんは言われた通り、薬に自分の血をまぜ、ピストル型の水鉄砲にたっぷり吸い込ませました。
次の日、一人で歩いていたミギウデをイトくんは襲いました。
ピストルの薬がかかるとミギウデの目、鼻、耳が溶け、首がのび、手足は体の中に沈みこみました。
あくまがくれたのは人間をびんに変える薬だったのです。
町では子供(ミギウデ)が行方不明になったので大騒ぎになりました。イトくんはミギウデびんを自分の部屋に隠しました。
(続きます)
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855 名前:あくまびんニココーラ 投稿日:02/04/30 21:46
- 何日かたち、モズはミギウデの失踪にイトくんがからんでいることをつきとめます。
モズに殴られ、イトくんはミギウデの居場所を吐かされました。
二人でそこに向かう途中、人かげのない公園を通りました。モズのスキをついてイトくんはピストルをぬきます。
「びんになれ!」
びんになったモズをイトくんは叩き壊そうとしました。
その時、うしろの方から女の子が駆け寄ってきました。ナナです。
ナナは壊すぐらいならそのびんを譲って欲しいと頼みました。あまりにナナが頼むので、イトくんはモズびんをナナにあげました。家に帰ると、部屋のすみからブツブツ聞こえます。ミギウデびんがしゃべっているのです。
今まで黙っていたのは気絶していただけでした。
びんになっても口がきけることがわかり、イトくんは青くなりました。
「もし、あの子にモズびんが本当のことをしゃべったら…」
イトくんは、はじめて自分のしたことの恐ろしさに気付きました。
(もう一回続きます)
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856 名前:あくまびんニココーラ 投稿日:02/04/30 21:48
- その夜、イトくんは自分に薬をかける決心をして、ピストルを握りました。
すると、いつかのあくまが現れ、ピストルをもぎとりました。
「こんなこったろうと思ったよ。まだまだ仕事をしてもらおうと思っているのに…。」
イトくんはあくまにびんを人間にもどす薬をくれるよう頼みました。
あくまは苦い顔をして「今度来た時にな。」と言って消えました。
イトくんによると、それっきりあくまは来ていないそうです。
「ぼくは毎日首を長くして、あくまの来るのを待っているんだ…。」
イトくんは泣きそうな顔でナナに言いました‥
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857 名前:あくまびんニココーラ投稿日:02/04/30 21:59
- 4「ショーグンというびん」
ある夜、びん達はナナの部屋でひっそりと立ったまま眠っていました。
と、モズびんが「おれは、びんじゃない!人間なんだ!」と騒ぎ始めました。
どっしりとした醤油びんの「ショーグン」がモズをたしなめます。
「もとはどうでも今はただのびんじゃないか!びんの秘密を忘れたのか。」
ショーグンはモズに「びんの秘密」と守るべき掟について語ります。モズは納得して、びんらしく生きる決心をします。次の日、地震が起きました。ショーグンは倒れ、その体には大きなひびが入りました。
ほかのびん達は「ナナ先生」に看てもらうべきだと勧めました。
しかしショーグンは「人なんか信じられるもんか。たとえあの先生でもな。」と頑固に拒否します。
(また続きます)
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858 名前:あくまびんニココーラ 投稿日:02/04/30 22:01
- 夜も更け、ショーグンの具合はますます悪くなりました。
モズは耐えきれなくなって、びんの掟をやぶりナナを呼びました。しかし、手遅れでした。
ふたつに割れたショーグンを見て、ナナは何度も謝りました。モズは、びんの弱さを見せ付けられたようでした。
明日は自分がささいな事故で割れてしまうかもしれない。そう思うと心細くてたまりませんでした。
ショーグンと仲の良かった小壜の「ココ」は、ショーグンの口癖を思い出していました。
「ココ、わしはね、いつかきっと人間になれる日がくると信じているのだよ。
時がたてば芋虫が蝶に変わるように…わしは眠る前に必ず神様においのりしているのだ…人間にしてください とな。」ココはほかのびん達に言いました。
「みんな、神様においのりしましょう。人間にしてくださいって…」
びん達は幾日も幾日も祈り続けました。春になりました。どのびんも木の芽のように柔らかく膨らみはじめ、やがて人間の目、鼻、耳をつけました。
みんなもうすぐ、人間に生まれ変われます…。長文で申し訳ないです。以上がニココーラのあらすじです。本当に荒いすじです。文才ないです。
しかも、あらためて読み、ハッピーエンドだったことに気付きました。
後味悪くないですね‥かさねがさねすみません。
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861 名前:824 投稿日:02/05/01 00:13
- >>858
長文大変だっただろうに、ありがとうございました。
「ビンの正体」がどうとか言ってましたよね。
その話には尾ひれがあるのではないでしょうか?
よろしければヒントだけでもください。
お願いします。
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867 名前:858 投稿日:02/05/01 16:33
- 「びんの正体」ですが、そんな気のきいた物は特に無かったと思います。
今までの私の書き方で、何か誤解を与えていたのでしたら申し訳ないです。
あえて思い当たるのはショーグンの言っていた「びんの秘密」ぐらいですが、
それは最終ページで口止めされたので言えません。(>>799)