血で染めたドレス(倉橋由美子)

675 名前:1/4 投稿日::03/05/07 17:55
あるところに純真な唖の少女がいるんだよ。
少女は隣の学生のことが好きなのね。
でも学生は師事してる先生の娘さんが好きなの。
娘さんは美人だけど高慢ちきで、学生の求愛に対して
「誕生日に血のように真っ赤なドレスをくれたら応えてあげる」て言うのね。
学生は貧乏なのでもう頭から「駄目だ」と絶望してフラフラしてたの。

676 名前:2/4 投稿日::03/05/07 17:56
学生を見かけた少女は心配して話を聞くのね。
少女は学生を愛しているから、願いを叶えてあげたいと思うの。
青年がブツブツ「哲学者らしくもう自殺するしか」なんて泣き言いってる間に
少女は女神様に訴えて自分の心臓に糸を通しつつドレスを縫ってもらうの。
染めている時に死んじゃうと血の色が悪くなるから、
激痛に耐えながら少女は頑張るの。
で、体中の血を全部使ってドレスが出来上がった途端、少女は死んじうのね。

677 名前:3/4 投稿日::03/05/07 17:57
少女に化けた女神様によって学生にドレスが届けられるんだけど、
学生は少女の献身を当然のように思って
ドレスを持って浮かれて先生の娘さんのとこに行くのね。
でも娘さんは「気持ち悪い!」て怒って拒否するの。
学生は「これを手に入れるのにどんなに苦労したかと思ってるんだ!
高慢ちきな小娘が!」て憤然と怒って出てくの。
「もっと気立てのいい娘のいる先生を探そう」て。
ドレスは道ばたに投げ捨てられて踏まれてボロ切れ状態になって
最後は犬がくわえてどこかに持って行っちゃって終わり。

678 名前:4/4 投稿日::03/05/07 17:58
これは倉橋由美子の「大人のための残酷童話」に載っていて、
それぞれの話の最後に「教訓」がついてるの。
この話には
「人は愛してくれる人を愛するとは限りません」。

688 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日::03/05/07 21:14
>>675-678
原作は、オスカー・ワイルドの小説だね。
貧しい青年に恋する小鳥が、彼の想い人の所望する赤い薔薇を
自分の血で作り上げるけど…っていう話。

690 名前:>675-678 投稿日::03/05/07 21:18
>688
そうでつ。それに「ギリシャ神話」もはいってるそうでつ(「女神」=「アテーナ」なのね)

 

大人のための残酷童話 (新潮文庫)
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