歯型(丘修三)

959 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/11/27 01:04
小学生の頃の、道徳の教科書って後味悪い話が多かったような気がする。
なんかすごい嫌らしい感じの・・・。子供にも分かる教訓を織り交ぜると、
どうしてもああいう話が多くなるんだろうか。

960 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/11/27 01:34
>>959
判る判る~
何か、通学路でいつも見掛ける身体障害者の少年をからかう
話とかあったなぁ。

身障の子は脳障害らしくて、
歩き方と表情(顔筋が引き攣っているのが、ニヤニヤ笑ってるように見える)、
言語が不自由で、主人公はそれを大袈裟に真似してからかう。
あまりの事に身障の子は主人公につかみ掛かり、
主人公は学校の先生かなんかに「キチガイに襲われた」みたいな事を訴えた。
その事件は学校でも問題になり、身障の子とその担任が主人公の学校に呼ばれる事になる。
身障の子は、喋る代わりに50音表みたいなものをひとつひとつ指差して意思の疎通を図る。
そんな方法はまだるっこしく、主人公の方が達者に言い訳しまくる。
だけど、身障の子が「ぼくは…ぼくは」と幾度かなぞり掛け、
そのまま50音表を床に投げ打ち、息を殺して泣き出すと、一緒に居た担任教師が
「私は君の言葉より、この子の涙を信じるよ」と言い放つ辺りで終わり。

主人公がどんなリアクションしたのか覚えてない。
多分道徳の教科書らしく、いかにもな反省をして終わりなんだろうけど
そこに至る過程でかなり人道に外れる行いをしておいて
最後で上手く教訓的にまとめられてしまうのが、後味ワルー。


961 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/11/27 02:08
>>960
 丘修三の「歯型」だね
 『ぼくのお姉さん』に収録されてるよ
 「歯型」の他にも障害児をテーマをあてた作品がはいってるけど
 花火で火事を出した責任をうまく話すことができない知的障害の子に押し付ける話とか、
 楽しみにしていたお姉さんの結婚式を親族の恥になるから欠席しろとうながされる話など
 後味の悪い話がいっぱい。

 

ぼくのお姉さん (偕成社文庫)
ぼくのお姉さん (偕成社文庫)