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970 名前:1/2 投稿日:04/08/31 22:21
Aという女の先生が、B山の頂上から自転車で、ふもとにある学校まで毎日通っていた。
その学校まで行く道のりは2本あったが、A先生はちょっと遠回りになる方を通っていた。
近い方のルートはいつも薄暗くて、不気味な道だったからだ。

ある日、A先生は自転車を修理に出した。
朝はタクシーを使って学校まで行った先生だが、
帰り道もタクシーを使うのはもったいないと、山道を歩いて帰ることにした。
しかし遠い方の道を使うと時間がかかるので、近道を通ることに。

真っ暗な山道を、懐中電灯の明かり1つで帰るA先生。
(いやだな~、いやだな~)と思っていると、懐中電灯が木の下に立っている女性を照らし出した。
腕には赤ん坊を抱えているようだ。
こんな山の中に女性? と疑問に思ったが、自分以外の人間に出会えた喜びがA先生の恐怖を和らげた。


971 名前:2/2 投稿日:04/08/31 22:23
挨拶をして前を通り過ぎようとしたとき、その女性が声をかけてきた。
「……すいません……」
低く、かすれるような声。
「はい?」
「……この子を……しばらく預かっていただきたいんですが……」
言って、腕に抱えた赤ん坊を差し出す女性。
「良いですよ」
深く考えず、頷いて、赤ん坊を受け取るA先生。
女性はにやりと笑い、
「これで人間の世界に戻れるわ……」
そう呟いた。

それからA先生は行方不明になった。
それと同時に、B山に赤ん坊を抱いたA先生が現れるという噂が流れ始めた。

児童図書で読んだ話。子ども用の本だと馬鹿にしつつ読んだら、意外と怖い。
挿絵がついてたんだけど、それがまた気持ち悪かった……。


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