都市伝説セピア(朱川湊人)
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647 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/01/31(火) 02:03:12
- 昔読んだ小説。タイトル忘れたけどめちゃくちゃ印象に残って夢にまで出た
主人公は子持ちの男。故郷の公園に息子を連れて遊びにくる。
そこで過去を思い出す。主人公が少年だった頃。少年には友人がいた。
公園で遊んだ後、少年は逆方向の帰路で友人がタクシーにはねられ死んだと聞いた。
父と一緒に現場を見に行くと、かすかに友人のものだと思われる血の跡があった。
翌日、少年は友人の死を認めるのが嫌で葬式をサボり、
他の友達に会うのも嫌なのでわざわざ隣町の図書館に行った。
そこでホームズシリーズを読む。オレンジの種を送りつけてから相手を殺す人物が出てくる話で、
その話ではホームズはなにも出来ず依頼者は結局殺されてしまうという救いようのない話。
日が暮れ、家に帰ろうと何気に公園に寄ったら友人がいた。
何故か時間が友人の死ぬ寸前に戻っていた。
友人を殺させないため、少年は友人を家まで送る。無事に着いた。
しかしその夜、また友人が死んだと知らせが入った。
親に買い物を頼まれ家を出て、トラックにはねられたという。
父とともに現場を見に行くとそこにはおびただしい量の血があった。
同じ時間をすごし、また過去に戻った少年は友人を家まで送ると
買い物に行かないよう友人に言う。その夜、また友人が死んだと連絡が入った。
今度はガス漏れで死んだという。恐らくは長時間苦しんだ末に。
どんどん悪くなっていってると少年は気づく。また過去に戻る。
自分が過去に戻っている事を少年は友人に告げる。
ちょっと離れた間に一気にやつれて目を泣き腫らした少年の顔に友人は信用する。
気をつけると友人は言うが、その夜また友人は死んだ。
今度は火事が起き、友人だけではなく弟妹も焼かれた。
また過去に戻る少年。泣きながら友人に「大切なものはなんだ」と聞く。
「俺はお兄ちゃんだから弟と妹が大事だな」
友人を助ける道が思い浮かばない少年は、
友人を見殺しにして友人が大切に思う弟妹を守ることにした。
そして次はタクシーにはねられた友人の葬式に出て、過去には戻らなかった。
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648 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/01/31(火) 02:06:15
- 回想を終え、現在に戻った主人公。
遊びに夢中になっていた息子が主人公のところに戻ってくる。
何故か顔面蒼白で、泣いたかのように目が腫れている。
その姿に、息子も自分と同じ体験をしたのだろうと察する。
今にも泣きそうな息子に向かって「もうパパのために無理しなくていいんだよ」
みたいな事を言って終わり。あと、一度オレンジの種を与えられたらもう死からは逃れられないんだ
みたいな表現がどっかにあった