電話がなっている(川島誠)

907 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/02(木) 03:52:08
小学校の頃、図書館に置いてあった「雨の日に読みたい話」とかいう児童書に
近未来を舞台にした人喰いの話があった。

やはり人口過多で食糧難の時代。子供達はみんな15歳くらいで「試験」を受けて
それに不合格した子供は、食肉工場に送られて食料となる。
主人公の少年は雨音を聞きながら黙々と勉強している。
明日は試験。母親は「あなたなら大丈夫」
「成績優秀者になってエリートコースに乗れるはず」と誇らしげに夜食を運んでくる。
彼の恋人は、彼よりもずっと頭の良い少女だった。
かつて成績が悪かった少年に勉強を教えてくれた。
しかし、彼女は事故で片足を失ってしまった。
試験を受けることもなく、工場送りになるだろう恋人。
彼女は少年に「試験、頑張ってね」と微笑んでくれた。
「僕は生き延びて、彼女の肉を食べるのか」「それは裏切りではないのか」
そんな思いが、窓の外から聞こえる雨音と共に少年の頭を巡る。
教科書の文字は全く彼の頭に入らない。雨は降り続いている。


920 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/02(木) 15:52:58
>>907
主人公悩むだけで何もできないんだろうなぁ…後味悪い。

 

だれかを好きになった日に読む本 (きょうはこの本読みたいな)
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セカンド・ショット (角川文庫)
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