ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その44 » 願橋(まつざきあけみ)

496 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/30(木) 01:11:35
救いがないと思った話ですが…
まつざきあけみ『華麗なる恐怖シリーズ』より“願い橋”。

某所に願橋という名の橋があった。
昔からの言われでは、この橋の上で真剣に願い事をすると望みが叶うという。
時は太平洋戦争末期。この橋で待ち合わせをする男女が3人。
秀才だが虚弱体質ゆえに徴兵を免れた大学生の男、
可憐で慎ましい美少女、
そして男に押し付けがましいほど好意を寄せる醜女。
男は美少女に好意を持っていたのだが、いつも醜女に阻まれて思いを打ち明けられないでいた。
そんな折、突如空襲が三人に迫る。
とっさに美少女の手だけを引いて逃げる男。
しかし、何たることか振り向くとそこには醜女が。
誤って醜女の手をとり逃げていたのだ。
美少女は結局逃げ遅れ、帰らぬ人となる。
悲しむ間もなく醜女、
『私、ずーっと願橋にお願いしてたの。貴男と結婚できますようにって(はぁと』
男は醜女に押し切られる形で結婚、そして時は流れ昭和40年代。
図々しさと無神経さを増した妻からは日々虐げられ、
娘たち(ちなみに全て母似)からも蔑まれ、
男は不幸のどん底にあった。
思い詰めた男は、あの“願橋”に向かう。


497 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/30(木) 01:12:40
男の願いはただひとつ。
あの空襲の日に戻り、今度こそ間違いなく美少女の手を引いて逃げること。
すると辺りはいつしか20年前の光景に…
男の願いは叶えられ、美少女を救うことができたのだった(代わりに醜女は死亡)。
時は流れ昭和40年代。
かいがいしく夫を支える美人妻、可愛らしい子供、と幸せな家庭を手に入れた男。
仕事も順調で課長に昇進する。
しかし、その祝いのホームパーティのさなか、
突然の心臓発作に見舞われてしまう。
薄れゆく意識の中、妻子に恵まれた幸せを噛み締めつつ男は亡くなる。

場面変わって、見知らぬ男と逢引きする妻。
手には夫の死亡保険、口元には不敵な笑み。
『貴男のお陰で、うまく夫を病死に見せ掛けて始末できたわ。
私、若い頃ずーっと願橋で祈っていたの。
いつかエリートのお嫁さんになれますようにって。
そしたらあの人、××大学出てるくせに二流企業の課長止まり。がっかりよ。
でも、やっと願いが叶ったわ…
貴男こそ私が待ち望んだエリートよ』
抱き合う二人。
終わり。


501 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/30(木) 02:15:50
二番目の人生なら、本人は真実も知らず幸せなまま死ねたんだからまだマシなんじゃないか。
慎ましやかな美少女が本当は計算高い女だった、っていうのはまぁアレだとして。
むしろ不細工な妻と娘に虐げられて生き続けるなんて、悪夢以外の何物でもないと思う。

 

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