魔法の小瓶

847 名前:1/3 投稿日:2006/06/13(火) 13:31:12
タイトルは忘れたけど漫画の話

ちょっとわがままな女子高生Aは、見た目は可愛いけれど
人の持っているものを欲しがったりするタイプ。
直情型で気の強いAの友人Bは、見た目はぱっとしないが穏やかで優しいが、
それゆえにAに見下されている雰囲気の女の子。
AとB、二人で露店で買い物中にちょっとカッコいい店員が
『魔法の小瓶』をおまけにつけると言う。
この小瓶の蓋を開けて願えば、1つ願いが叶う。

胡散臭いと思っていたAだが、店員がBに小瓶を勧め、Bも
『願いが叶うなら……』と揺れる。
それを見たAは、カッコいい店員がBに話しかけるのも、自分が無視されるのも
気に障って、『もともと私にくれるはずだったんでしょ!』
っと、小瓶を奪うように店員から貰った。

その後、Aはデートへと行ったのだが、最近Aのわがままぶりで彼氏のCとも喧嘩が多い。
そんなときに『Bちゃんを見習えよ、家のためにバイトしてさー』
とCから言われ、初めてCとBが同じファミレスでバイトしていることを知る。
Cの口から自分が見下しているBの誉め言葉が出るのが許せないAは、
次の日バイト先に遊びに行きCに昨日の事を謝って、ABCで一緒に帰ることに、
もちろん目的はBを見下すため。
「Bちゃん今日は大人しいね、いつもは良く喋るのに」
「そ、そんなぁ」
と、何の気なしに問いかけるCに、顔を赤くして答えるB、
AはBの片思いを察して『かわいそう』と心の中でせせら笑う。


848 名前:2でおさまった。 投稿日:2006/06/13(火) 13:35:06
そして、せせら笑うだけではなく、ABCとCの友人でWデートをしようと提案、
自分が連絡をつけるから、と張り切るA、Cもそいついい奴だし、と乗り気。

しかし当日、Bが待ち合わせ場所につくと、AとCしかいない、
体調が悪くて相手は欠席、結局AとCのデートにBがくっつく形でゲームセンターへ。
AはCの友人に連絡はしておらず、Bを惨めにさせるためにこのデートを仕組んだのだ。
そしてBがトイレから戻る頃合を見計らってCとキスするA、
傷ついて走り去ったBの悲痛な表情に、今更ながら罪悪感がこみ上げてきた。

慌てて後を追ったが、Bが逃げ込んだと思ったトイレに姿は見えず呆然とするA、
ふと小瓶の事を思い出し、『Bともう一度友達に戻れますように、そしたら私わがままやめる』
と願いをかけようとしたその時、ぐっと頭が持ち上げられトイレの鏡に
何度も何度もAの頭はぶつけられた。

「アンタなんか友達じゃない!」

と叫びながら何度もガラスにAの頭を打ちつけるB、遠のく意識の中でBの告白が聞える。
「もともとAのことは知らなかった、C君が好きだったのに、
最近彼女の我侭につき合わされて疲れてるから、だから殺しちゃったけど、
ひょっとしたら良いところがあったかもしれないって思って、私、
小瓶にお願いしたの、Aを生き返らせて友達にしてって」


849 名前:とおもったらorz 投稿日:2006/06/13(火) 13:36:06
涙にくれるBは続ける。

「ねえA、私達、こんな風じゃなければ
友達になれたのかなあ?」

Aは朦朧とした意識の中で

「ふざけないでよ、何でそれで殺されなきゃいけないのよ!
 生きたい!生き返らせて!」
と願った。
ふ、と気付くと痛みがない。
Aが顔を上げると、鏡の中の自分はBのさえない体の中に入っている。
足元には自分の死体、くすくすと笑うBの顔でフェードアウト。

A、初めに殺される時は悪くないのに、Bの片思いで2回殺された挙句、
冴えない顔で殺人犯の汚名を被ったまま生きていかなきゃいけないのが、
なんともいえず後味悪かった。


856 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/13(火) 14:11:59
>>847
面白かったけど、最初の露天の兄ちゃんは何なんだ?
全部見通した上でのセールスなのか?

858 名前:とおもったらorz 投稿日:2006/06/13(火) 14:34:04
>856
あ、すまん。
もともとコミックスに収録されてる話が、
アウターゾンとかみたいな悪魔が欲望を持つ人間に物を売る話だったんだ。
それの番外編みたいな話だった。

859 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/13(火) 14:53:47
その話って大橋薫だよね。
楠桂と姉妹揃って矢鱈と暗い話書くのがなんだか厭。