ホーム » 小説 » 小説/た行 » 血で染めたドレス(倉橋由美子)

652 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/01(火) 12:35:08
倉橋留美子の大人の残酷童話も後味ワルーな話満載。
まあ、どっちかっちぅとブラックジョークというか皮肉寄りなんだけど。
単行本も出てるし短編集だから気が向いたら古本屋にでも行って読んでみてほしい。
タイトルは忘れたけどその中から一つ

ある男が師弟関係を結んだ先生の娘に恋をした。
男は恋を成就させようと尽くすが、娘は高飛車な性格でなかなかオトせない。
そしてある時、娘が言った。
『真っ赤なドレスが欲しいわ。血のように真っ赤なドレスが。』
そんなもの、どこで手に入れたらいいんだ…男は途方にくれて友達の唖の少女に相談する。
唖の少女は男を愛しており真剣に耳を傾けるが、男は愚痴るだけ愚痴ってうじうじと帰っていく。


653 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/01(火) 12:36:10
少女は女神様の所へ行き、血で染めたドレスを作ってくださいと頼んだ。
女神様は『それを作るにはお前の心臓に何万回も直に糸をくぐさなければいけないうえにそ
んなことをしても男はお前の方を見てはくれませんよ。』と忠告した。
が、少女はそれでもいいと言い、何万回も心臓に糸を通され、男の幸せを想いながら死んでいった。
女神様はその糸を織ってドレスを作り、少女に化けて男の元へ届けに行く。
一晩中、悩むだけで何もせずグズグズしていた男は少女の姿とドレスを確認するや否や
『僕のために用意してくれたんだね!』と顔を輝かせ、当然のようにドレスを受けとる。
そして『君は最高の友達さ』と少女を抱き寄せようとするが女神様は嫌な顔をしてさっと避けた。
男は脇目もふらず意気揚々と先生の娘に会いに行く。
しかし娘はドレスを『何それ、薄気味悪い。私には似合わないわ』と突っ返す。
男は『これは本物の血で染めたドレスなんだぞ!』と怒りつつも
『もういい、次はもっと気立てのいい娘を持つ先生の下につくことにしよう』と行って帰っていく。
捨てられたドレスはしばらく道の端に置いてあったけれど、
そのうち犬が食わえてどこかへ持っていってしまった。

654 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/01(火) 12:37:35
>652
それって元はナイチンゲールと薔薇の話だね。

655 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/01(火) 12:42:40
唖の少女のあまりの救われなさに、当時小学生だったものの
『男って…』とぐったりがっかりした記憶がある。最後に作者からの教訓の一文があるんだけど
それも胸に刺さるようなことが書いてあって怖かった。忘れちゃったけど
始終、『口のきけない君には言っても仕方ないけどさ~』て態度の男にも腹が立ったし

656 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/01(火) 12:44:30
>>654 そうなんだ!元ネタは知らなかった。ありがと

 

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