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373 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/27(日) 22:47:18
小川未明で思い出した。
やはり童話作家の作品で、題名も作者も忘れてしまったんだが
(でも、未明のような気はする)。

街角で踊って生活している少女が居た。少女はいつも幼い弟を連れていた。
少女は名手で、その噂は王の耳にまで達して「王の前で踊るように」との使者が来る。
何故かは知らないが弟は連れて行けず、姉はさんざん迷った末、
そこで待っているようにと弟を残して行く。
弟は辛抱強く待っていたが、なかなか姉は帰ってこない。
随分経って姉が戻ってきて弟を連れてどこへともなく去る。

それからまた時間が経って王の元から姉が戻ってくる。弟が居ない。
彼女は必死で探し、旅人(だったかな)に尋ねると、弟は遠いところへ行ったと告げられる。
姉はそこはどこなのかと必死で食い下がるが、
「そこは遠い。いくつもの山を越え、海を越えて行かねばならぬ。お前にはいけるのか」
と厳しく行って旅人は去る。
残された姉は呆然とし、ただただ泣き伏す。

姉は完全に弟を見捨てたとか言う訳じゃないし、弟を連れて行った姉は何だったのか分からないし、
連れて行かれた先はどこか(もしかしたら、死の国か?)わからないし、
旅人はなんでだかむちゃくちゃ厳しいしで、なんとも釈然としない読後感だった。


374 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/27(日) 22:52:48
>>373
小川未明だったと思うよ。タイトル忘れたけど

381 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/27(日) 23:39:16
>>373
374さんが言うように、小川未明で合ってる。
タイトルは「港に着いた黒○ぼ」w ……いや、マジだって。

ちなみに弟(盲目)をつれてってしまったのは、白鳥。
子供を失った母白鳥が、姉に捨てられた(と、本人は思いこんだ)弟を白鳥の姿に変えて、
一緒に遠い国までアイキャンフライ。ちなみに弟、同意の上。
王様に口説かれて迷惑したあげく、弟には失踪されてしまうお姉さんが
ひたすら哀れなお話。なお、「黒ん○」は>373さんが言うところの「旅人」ね。

ところでこの作中、お姉さんの描写を列挙すると
・16、7歳の美しい娘
・姉以外に身寄りが無い弟を大切に守っている
・弟が笛を吹き、姉が歌って踊る
・元来姉は恥ずかしがりやで、生計を立てるために頑張って歌い踊る
・姉の歌声は本人が恥ずかしがっているために小さくて低い声だが、
 なんとも美しくて物悲しい
・王様のとこに行く前、「姉さんはもう帰ってこないの?」と聞く弟に対し
 涙を溜めながら「何故そんな悲しいことを言うの」と嗜める
・消えた弟を、狂ったように必死に探し回る
・弟が悪いのではなく、傍を離れた自分が悪いのだ、と絶望する

……50年以上前の童話の登場人物にしては、かなり萌えるお姉さんなので
俺のような駄目人間は短編集を買うのもいいかと。新潮文庫で出とるよ。

 

小川未明童話集 (新潮文庫)
小川未明童話集 (新潮文庫)


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