ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet(桜庭一樹)

434 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/09/10(日) 20:18:07
いわゆるライトノベル、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』。

早く卒業して「実弾」(=社会的な力。金とか)を手に入れたいと願う中学二年の山田なぎさは、
母親と引きこもりの兄(美形)との三人暮らし。
自称・人魚の海野藻屑がクラスに転校してきた日、なぎさは藻屑の足にある無数の痣を見てしまう。
美少女然とした容姿と、父が昔の人気歌手であることもあり、藻屑は転校早々注目を集めるが、
その天真爛漫で不思議ちゃんな言動(銅像に話しかけたり、非常ベルを押してみたり)によって
徐々に彼女の周りから人はいなくなった。
ふとしたきっかけで仲良くなる、なぎさと藻屑。
そんなある日、なぎさはスーパーで買い物カゴに蹴りを入れる乱暴な男性を見かける。
その後ろに普段と違う雰囲気の藻屑がいた。
彼は藻屑の父親だったが、「おまえは歩いて帰れ」と彼女に言い残し、一人車で帰ってしまった。
駐車場で泣く藻屑が言うには、「バラバラ死体を作るための鉈」を買いに来たらしい。
そんなワケないだろうと思うなぎさだったが、後日、山中で藻屑の家の犬がバラバラになって
死んでいるのを見せられる。


435 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/09/10(日) 20:19:10
ある日、なぎさが世話をしている飼育小屋のウサギが皆殺しにされていた。
発見したのは、藻屑に好意をよせていた同じクラスの男子・花名島(かなじま)。
いつもは遅刻ギリギリの藻屑が早くから登校していたことにくわえ、
以前なぎさと藻屑そして花名島で遊びに出かけた際、藻屑にそっけない態度をとられたこともあり、
花名島は藻屑がウサギ殺しの犯人だという。
逆に第一発見者の花中島が犯人だと言う藻屑。
言い争いの末、馬乗りになって藻屑を殴りつける花名島。
花名島を密かに想っていたなぎさはショックを受け、
さらに藻屑のカバンからウサギの耳のようなものを見つけてしまうが、
それでも藻屑の事は嫌いにはなれないと自覚する。
「なぎさの可愛がってるものが憎いのではないか」という花名島。
夜の海辺で遊ぶなぎさと藻屑。
自分を人魚だと言い張る藻屑は、彼女の足にある痣は怪我ではなく「海の汚染のせいだ」という。
あいまいに納得するなぎさだったが、その日、藻屑の家の中から彼女の悲鳴と謝る声が聞こえてきた。
なぎさの母の話では、藻屑の父による娘への虐待は近所では有名で、
児童保護センターから逃げるように引っ越してきたという噂まであるほどだった。
そして、藻屑は足(いつも引きずるようにしていた)と耳に障害を持っていた事を知る。

436 名前:3/3 投稿日:2006/09/10(日) 20:20:17
なぎさと藻屑が下校しようとしていたところに、停学中の花名島が現れる。
藻屑に謝る花名島だったが、彼女は許さず、泣きながら花名島をモップで殴打する。
苦しんでいるのに、そのくせ何故か恍惚とした表情を浮かべる花名島に幻滅するなぎさ。
直前に進路の問題で担任と揉めたなぎさは、泣き続ける藻屑に「逃げよう」と言う。
自分の準備を終え(特に当てもないのだけど)、藻屑の家で彼女を待つなぎさ。
家からは藻屑の父が泣きながら出てきた。
旅行用のトランクを車につめ、そのままどこかへ行ってしまう父親。
数時間後家に踏み込んだなぎさだが、藻屑はどこにもいない。
風呂場で脂に濡れた鉈を発見したところに、父親が帰宅、問答の末、
なぎさは彼が藻屑を殺したのだと直感する。
母も担任も警察も、普段の藻屑の言動から、なぎさの言葉を信用してくれない。
なぎさは兄(引きこもりだけど達観した所がある)にこれまでの出来事を話し、
犬のバラバラ死体を見つけた山に足を運ぶ。
果たして二人によって藻屑のバラバラ死体は発見され、父親は逮捕されたのだった。

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長文のくせに上手く要約できなくてゴメン。
軽めの文体でほのぼのした挿絵なのに、とにかく無力感あふれる絶望的な物語でした。
最初のページが「バラバラ死体が発見されました」みたいな新聞記事の抜粋だし……。
「子ども無力でどうにもならない事があるけど、がんばって生き残れ」みたいな
テーマなんだと思う。
ちなみにamazonでこの本を買うと、『隣の家の少女』をおすすめされてしまいます。

 

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない  A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
A Lollypop or A Bullet
(角川文庫)


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