人魚の首(大橋薫)

628 名前:1/3 投稿日:2006/11/11(土) 13:29:29
確か『人魚の首』とかいうホラーマンガ。

主人公の少女は何度も人魚の夢を見る。
「私の頭を食べて、食べれば美しくしてあげる」
人魚は意識に語りかけてくるものの首から上がない。
ある日、少女は憧れの先輩の定期入れを拾った。見ているだけだった先輩と話ができる!と、
ときめきつつ緊張した面持ちで先輩の教室の前に立っていると、幼馴染みの友人が通りかかる。
友人は美しく活発で、地味な少女とは対照的。少女の手から定期入れを取り、あっさり先輩に渡してしまう。
派手な友人は先輩の周囲にもウケが良く、先輩の部活に顔を出してはちやほやされるようになる。
少女は付き添いでそれを眺めるのみ。
同級生に、先輩達に近付けてうらやましいと言われ、
「先輩の定期入れを拾ったのがきっかけなの」と嬉しそうに話す友人を見て、
本当に拾ったのは私なのに…とモヤモヤする。


629 名前:2/3 投稿日:2006/11/11(土) 13:30:23
いつものように先輩の部活に顔を出すと、友人が先輩のカバンからエロ本を見つけてはしゃいでいた。
それを鼻先に突きつけられた少女は、友人の手を払いのけて家に逃げ帰る。
写真の中で絡み合う男女が先輩と友人に見えたのだ。
頭の中で愛し合う二人を振り払おうとうずくまっているうち、少女は眠りに落ちる。
そしていつものように首のない人魚が、食べて、と哀願する。
「首もないのにどうやって食べるのよ…」
そう言い返す少女に人魚は、首ならここに…と答える。
少女は母親の声で目を覚ました。母から渡された受話器を握ると友人が、話があるから学校に来て、と言う。
夜の教室で一人待っていた友人は、パッと笑顔になり少女に近寄る。
しかし、少女は友人に襲いかかる。友人は抵抗しながら、
「待って、先輩は…先輩は…」
と、何か伝えようとするが少女は
「定期入れを拾ったのは私よ!」
と、友人を撲殺する。

630 名前:3/3 投稿日:2006/11/11(土) 13:31:03
「美しい…人魚……この首を食べれば私も……!」
一方、別の教室では先輩が友人の帰りを待っている。
先輩は以前から電車で見かける少女の控えめな姿に恋をしており、
友人と親しくなったのを機に少女の気持ちも知り、告白に踏み切ろうとしていた。
「遅いな、〇〇(友人)ちゃん…まだかな。」
少女は人魚の頭を貪り食った。

「人魚の首は、悲しい味がした…」


632 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/11(土) 13:37:22
書き落とした…友人は先輩の告白を手伝うために主人公を呼び出したってことで。

637 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/11(土) 15:36:06
>>628-630
おおぉぉお…後味ワルーorz

642 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/11(土) 20:47:23
>>628
その話知ってる!作者はたぶん大橋薫だと思う
すごい昔にマイナーなホラー誌で読んだんだけと、
絵柄が当時愛読してたりぼんの楠桂にそっくりで印象に残ってたんだよ
まさか他にも覚えてる人がいたなんて、なんか嬉しい

644 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/11(土) 21:12:30
>>642
双子だったような・・・

667 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/12(日) 03:07:05
>628
夢に出てくるのは首のない人魚じゃなくて
首しかない人魚じゃなかったっけ。
「首だけのくせに何で人魚だって言えるのよ」
って感じの台詞があったような。

そんで教室に来た時にはちょっとイッちゃってて
「酷いわ、食べようと思ったとたんに逃げるなんて」と友人に襲い掛かる
って流れだった気がする


668 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/12(日) 04:22:28
その発想がすごいよね。
首か体か、どっちかがない人魚が毎晩夢に出るとか、その上そいつが「自分の首を食べて」なんて。
洒落怖の“猿夢”とかも考えた人すごス。
普通に想像して、絶対そんなん思い付かない。

 

人魚の首 (講談社コミックスフレンド)
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