二者択一(関よしみ)

762 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/15(日) 08:31:28
選択肢にまつわる話は関よしみも書いてたなー

主人公の妹はケーキを食べる時に両方好きだから延々と悩む。
決める時はきっぱり決めなきゃいけないわよと主人公は言う。
「ケーキならまだいいけど、どうしても選べないものだったらどうすればいいの」
幼い妹の質問に少しつまるものの「それでも選ばなきゃいけない」と主人公は答えた。

二人の母は現在妊娠中なのだが、突然倒れてしまい危ない状態に。
母か子か、どちらかしか選ばなければいけない状況になった。
そして母はもう新しい子をつくれなくなっていた。
そんなのお母さんに決まってる、既にいる人の方が大事だ。
主人公と父はそう言うが、祖父母は子を優先してくれと言う。
お腹の子供は男児で、旧い家の祖父母にとって後継ぎは大切な存在。
2対2で言い争い、最終的に妹の判断に委ねる事になった。
選べないと泣きじゃくるものの、最終的に妹は母を選んだ

生還した母を「後継ぎも守れない」と祖父母は非難し、父もかばえない。
以前から祖父母との軋轢があった母は離婚を決意する。
父と母とどちらについていくか、主人公はすぐに父を選ぶ。
もうすぐ受験だからいきなり土地が変わるのはこまるからだ。
でも妹は選べず、その夜主人公の部屋に泣きながらやってきた。
死んだ弟の声がしてこわいから一緒に眠ってくれと言うが、疲れているので主人公は断わる。
翌日、妹は死体で発見された。父も母も選べないので弟のもとに行くという遺書を残して飛び降りたのだった

あの時断わらなければ妹は死ななかった。いや、もっと前にも間違った選択をしたのかもしれない。
夢に出てくる妹は地獄と天国との間で迷って泣いており、主人公を更に苦しめた
些細な選択を恐れ、下校時も一つ一つの岐路を慎重に選び何時間もかけて歩く主人公。
そこに現れた急いだ様子の車が主人公を避けるために崖めがけて吹っ飛び、
車の中にいた男女は崖際になんとかつかまって落ちるのを免れた。
それは妹の死によって和解した父と母だった。どちらも今まさに落ちようとしている。
片方しか助けられない、でもどちらを助けるべきかわからない。主人公のなにかがぷつんと切れる。
「どーちーらーにしよーかなー天の神様のいーうとーおーり」主人公はニヤニヤしながらそう歌い始めた。


763 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/15(日) 08:58:18
関よしみはほんとにトラウマ製造マシーンだな!

 

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