アメリカの犯罪史から

192 名前:3-1 投稿日:2007/04/22(日) 00:07:47
アメリカの犯罪史から。
バージニア州の田舎で普通に暮らしていた裕福な農家に、
二人組みの流れ者が押し入る。
まず父親を縛り上げ、次に母親。その目の前でまだ幼い二人の娘をさんざん強姦し、
泣き叫ぶことも出来なくなった彼女達の背中を切り刻んで殺す。
それから同じく、涙も枯れ果てた母親を旦那の目の前でさんざん陵辱してから殺す。
最後に父親は無理やり首にロープをかけて梁につるしもがき苦しみながら
徐々に死んでいくのを鑑賞しつつ、食べ物や金目のものを袋に詰め、農家を去る。
しかしその家にはもう一人、七歳の末娘キャシーがいて、屋根裏の戸棚で震えながら全てを聞いていた。

193 名前:3-2 投稿日:2007/04/22(日) 00:08:55
キャシーは流れ者が完全に去った後、下に降りて、呆然としていた。
ところがそこに奴らが戻ってくる声がする。
「おかしいぜ、あの食卓には五人分の飯が用意されていた。あの家にはもう一人いるはずだ」
という声。
キャシーは家の中を逃げ惑い隠れるところを探すが結局見つかり、
強姦され背中をさんざん鞭で打たれ、肛門に薪をつっこまれ、
最後には家に火をつけられる。

しかし奇跡は起こる。
近所の人が火事に気付いて、駆けつけたとき、キャシーの意識はまだあった。
死んだと思って犯人らに放置されたのだが、つまりはそれくらいひどい現状だったということ。
キャシーは頭のいい子供だった。犯人達の言葉尻の特徴など良く覚えていたおかげで国境沿いで犯人らは捕まる。
法廷で、キャシーは証言しその際背中の傷を見せ、
その場の全ての人間はその惨たらしさに顔を背けるほどだった。ただ二人の人間を除いては。
犯人の一人の男は「おまえは俺の獲物だ、覚えてやがれ、また同じことをしてやる、おまえの姉や両親を
思い出せ!!」と叫び、そして弁護士の女は犯人の男がそんなひどいことを言わずにはいられないことを
彼の可哀想な境遇のせいだ、と陪審員たちを説得。
犯人の男は死刑にはならず、無期懲役に。


194 名前:3-3 投稿日:2007/04/22(日) 00:09:26
そしてもうひとりの犯人、当時13才の少女、カトリックのアイリーンは
「少女に罪はない」
という当時のアメリカのカトリック先導の考え方により、
刑務所どころか修道院に15年入るだけでよしとされる。
キャシーは生涯おびえながら、アメリカの各地を隠れ暮らして生きた。

犯人の男より何より彼女はアイリーンが怖かったのだ。
げらげら笑いながら、姉や母達を押さえつけている声は女のものだった。
女が「腹が減ったから、早くそいつら殺しちゃって何か食べよう」という声も聞いていた。


195 名前:蛇足 投稿日:2007/04/22(日) 00:10:09
蛇足になるが
弁護士の女は、犯人の流れ者(筋肉逞しいハンサムガイだったと記録にある)
にある種の感情を持っていたと記録されている。
彼女は少女の頃から男性にもてたことがない、きわめて性的魅力に乏しい女で、
初めて接した「自分の男」が犯人だったのだ。
犯人の男は結局獄中死するのだが、男の全財産である金の指輪は彼女に残された。
彼女は言う「これは私への彼の愛の証なの」。
彼女は男を死刑から免れるようしたことで「最低のクズ女」と事件を知る地元民から
徹底的に無視され嫌われ疎まれ、故郷の田舎にも帰れなくなった。

これは後味いいか。


201 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/22(日) 00:31:20
>>193
そんなもんで説得された陪審員もどうかと思っちゃったよ。

202 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/22(日) 00:32:24
アメリカの陪審員といえば低能と相場が決まってる。

251 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/22(日) 18:47:58
>192
そのアイリーンは修道院出てどうなったんだろう…
その男の先も気になるんだけどさ…
終身刑じゃないって事は出てきちゃったんだよね。
あ~あ…

260 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/22(日) 22:35:04
>192
トマス・クックの「心がくだける音」が
そんなような話だったけど、あれって事実がヒントになってたんだ。。。