紗央里ちゃんの家(矢部嵩)
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11 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/26(土) 00:20:26
- 沙央理ちゃんの家 
主人公は小学五年生の僕。 
 毎年、夏休みに入ると従姉妹の沙央理ちゃんの家へ遊びに行っている。
 ただ今年はいつもとなんだが様子が違っていた。
 数ヶ月前にいきなりお祖母ちゃんが亡くなったと沙央理ちゃん家から電話があり、
 お祖母ちゃんの葬儀は沙央理ちゃんの家族だけでひっそりとすませたという、
 また僕の中学三年生お姉ちゃんが受験勉強のため、お母さんはお姉ちゃんの付き添いのため家に残り、
 いつもは家族四人で行っていた沙央理ちゃんの家へ今年は僕とお父さんの二人だけで行くことになる。
 そして沙央理ちゃんの家へ到着した僕たちを出迎えてくれたのは血塗れの叔母さんだった。一年ぶりの沙央理ちゃんの家は何もかもがおかしかった。まず沙央理ちゃんがいない。 
 大きな魚を捌いていて血塗れになったと言う叔母さんと叔父さんは明らかに様子がおかしい。
 言動も不安定でラリってる。お祖父ちゃんは神出鬼没で生気がない。
 それから僕はお風呂の脱衣所の洗濯機の下から皺だらけの指を拾った。
 僕はその指が皺だらけだったので直感的にお祖母ちゃんの指ではないかと思った。
 お祖母ちゃんが数ヶ月前に死んだというのは嘘ではなかったのか。
 そのことをお姉ちゃんに電話をすると半信半疑ながらもその指は沙央理ちゃんではないかと言う。
 お姉ちゃんは沙央理ちゃんはきっと指が取れちゃうぐらい何かひどいことがあったんじゃないかと言った。叔母さん叔父さんの目を盗みながら調べていき、淡々と死体の部品を見つけ出していく僕。 
 クローゼットに入っていた舌、筆箱の中の10本の指、本棚の足、ベッドの太もも……
 そして僕は台所の冷蔵庫を開け決定的なものを見つけてしまう。お祖母ちゃんの首だ。
 さすがに気分が悪くなりゲロを吐いているとあることを思い出した。
 筆箱に入っていた指の数は10本だった。それに咥えて洗濯機の下の一本の指……死体は二人分あるはずだ。
 そう考えたのと僕が叔母さんに見つかり包丁で切りつけられたのは同時だった。
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12 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/26(土) 00:21:12
- 帰りの車の中。僕は叔母さんに側頭部を切りつけられたので耳の上半分がなくなってしまっていた。 
 その上、大量に髪の毛を引き抜かれ、顔は何度も殴りつけられたのでボコボコだ。
 ケガの手当てをして包帯を巻いてくれたのはお父さんだった。
 けれどお父さんは僕に何があったのか何も訊かなかった。
 焦れた僕はお父さんを問い詰めた。
 沙央理ちゃんはどこに行ったの?叔母さんたちの様子はどう見ても変だったよね?
 僕がこんなケガをしているのに不思議に思わないの?僕の話を聞いてるの?
 お父さん曰く、「どおおおでもいいいい」。
 お父さんは自分のこと以外、それがたとえ自分の妹や息子のことであってもどうでもいい。
 お前がケガをして俺は手当てしてやったじゃないか。
 心配するフリをしてやった。あとのことは知らないし知りたくもない。
 それがそんなにおかしいことなのか?とお父さんは言った。
 僕が何も言えないでいるともう一人の乗員があいづちを打った。車にはいつの間にかもう一人乗っていた。沙央理ちゃんだった。沙央理ちゃんは生きていたのだ。 
 沙央理ちゃんはずっと隠れていたそうだ。そうしないと自分も死ぬだろうから。
 殺されたのはお祖母ちゃんとお祖父ちゃんだそうだ。
 見つかった死体が全部皺だらけだったのはそういうことらしい。
 僕はお祖父ちゃんと話をしたよと言ったら、沙央理ちゃんはそれは幽霊か何かだろうと言った。
 そうして僕たちは沙央理ちゃんと一緒に家へ帰った。それから沙央理ちゃんの家へは二度と行かなかった。登場人物が主人公を含めて全員狂ってる。電話のみ登場の主人公の姉ですら所々言動がおかしい。 
 というかまず本の文章がおかしい。書いた人が狂ってるんじゃないだろうか。
 表紙も一見ほのぼのとしてるけどよく見たら精神病患者が描いた絵みたいだ。
 祖母と祖父が殺された理由すら一切明かされないのが後味悪い。
 図書館か何処かで見かけたら一度中身を見てほしい。何もかもが狂ってるから。
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14 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/26(土) 02:18:25
- すげーな 
 久々に興味が沸いたわ
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16 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/26(土) 02:26:11
- >「どおおおでもいいいい」 
 お父さんCV.若本なのか
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17 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/26(土) 02:26:54
- >>16 
 ワロタ
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18 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/26(土) 02:52:02
- >>11-12 
 これだな。正確には「紗央里ちゃんの家」だが。
 ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048737244/hatena-22/ref=nosim去年のホラ大の長編賞受賞作なんだね。 
 ネタバレしてくれた>>11は本来なら( ゚Д゚)ゴルァ!なんだが
 読んでみる気になった。でも文庫化を待つかな……>>16 
 若本ボイスで脳内固定されちまったぞ。
 これ読む時、父親の姿がちよ父としか想像できない。どうしてくれるwwww



