さくら橋(乃南アサ)

23 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/04(月) 22:12:28
乃南アサの短編。

A(小6くらい)には、年の離れた弟(小学校入学したかしないかくらい)がいる。
その弟の友達のB。Bには父親がおらず、Bを育てる母親はバーのママで、
なかなかBの面倒を見れないため、夜はA家で預けられていることが多かった。
Aの家は両親と祖父母、そして弟とAの6人家族。
Bから見たAの家は、大家族でお父さんお母さんも一緒にいて賑やかで、それはそれは羨ましくてならなかった。
家に帰りたがらず、帰る直前まで「しーくん(弟の名。何て呼ばれてたか忘れた)の家にいる!」
「しーくんの家の子になる」とごねることも多かったが
Aの家族から「Bがそんなこと言ったらお母さんが悲しむよ」と諭され
「そうだよね…ここのおうちの子どもはしーくんなんだもんね」と納得して帰宅…そんな日々が続いている。
だが、よほどA家が羨ましいのか家に帰っても
「僕しーくんの代わりになりたい」「しーくんと交代できないかな」と口癖のようにつぶやき、家族に苦笑されていた。
そんなある日のA家の食卓。ひょんなことから、人には誰にでも寿命というものがあるという話になる。
まだ小さくて話の内容をよく分かっていないしーくんだったが、同い年のBは考え込む。
「寿命がくれば、しーくんはいなくなるんだ…」


24 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/04(月) 22:13:51
数日後。学校帰りのAが川沿いの土手を歩いていると後ろから「おねえちゃん」としーくんの声。
振り向くと、橋のたもとでしーくんとBがこちらに向かって手を振っている。
だがAはこの日はかなり気分が塞いでおり、2人の元へ行く気にはなれない。
再び呼ばれる声がし、うるさいと言おうと振り返ったAの目に入ったものは
息を切らして、笑顔で駆けてくるVの姿だった。
さっきは確かにしーくんもいたはずなのに、B一人しかいない。
「しーくんはどうしたの?」
「しーくん?知らない」
「でもさっき2人で…」
「だって今日から僕がしーくんなんだよ」
「何言ってるの?」
「しーくんは寿命が来たから、僕今日からしーくんの代わりになるんだ」
Bの言っている意味が分からないAだが、子どものいうことだから…と深く考えない。
しーくんはどこか1人で遊びに行ってしまったんだろう、きっとそのうち戻ってくる。
「しーくんはどこに行っちゃったんだろうねぇ」と、呟きながらAはBとともに歩き出す…。

要約下手すぎてごめん。初めて読んだとき衝撃的だったんだ。


25 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/04(月) 22:15:25
>息を切らして、笑顔で駆けてくるVの姿だった。
話が話だけに衝撃を受けた。

26 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/02/04(月) 22:16:24
すまん、Bのミスorz

 

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