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329 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/03/11(火) 20:20:09
ずいぶん昔に、SFマガジンという雑誌で読んだ短編
かなりうろ覚え ちなみにSFは関係ない

主人公のメアリ(仮)は20代のOL。
まだ若いのだが、とんでもなく太っていて、控えめな性格とあいまって職場では空気扱い。
能力自体は高いので、決算時のみおべっかを使われ、大量の仕事が彼女の元に持ち込まれる。
メアリはいつも、文句も言わず黙々とそれをこなしていた。

彼女の肥満と、そして内向的な性格には理由があった。
メアリの母親は女優で、非常に美しい人なのだが人格に問題があり、
幼いメアリの輝くばかりの美貌に嫉妬して、彼女に無理矢理食事をとらせていた。
「どうしてもっと食べてくれないの? ママのことが嫌いなのね」
結果として、メアリは目の前に出されたものを黙って片づけるのが常態となった。

そんなメアリにも転機が訪れた。年下の恋人ができたのだ。
田舎から出てきたばかりの素朴な青年で、同じように大人しい性格のメアリと気が合った。
理解者を得たメアリは目に見えて明るくなり、ダイエットを始めて体重も減った。

変わりつつあるメアリを見て正気でいられなくなったのが母親で、
娘の幸せを許せない彼女はとうとう娘の家で恋人を誘惑し、肉体関係を持ってしまう。
まだメアリと恋人がそこまでの関係に至っていないと知ってのことである。
家に帰ったメアリは2人がベッドにいるのを目撃する。
恋人は謝罪を繰り返しながら、愕然とするメアリの隣をすり抜けて家を出て行った。
対して母親は悠然と笑みを浮かべている。
勝ち誇る母親を、メアリは殴り殺した。

長い間、メアリは死体の横で泣いた。
やがて薄暗い部屋の中で、彼女はいつものように機械的に母親の冷たい手を口に運んだ。

(終)


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