理由(宮部みゆき)

768 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/20(日) 06:17:54
宮部みゆき 「理由」の中のエピソード

親子2代で定食屋やってる家の娘が、中3の時にグレてDQNの仲間入り。
学校から何度も呼び出しされて、家庭訪問も受ける。
ついにじいちゃんが切れて娘をぶんなぐって説得。
娘は改心し、「中学卒業したら高校には行かず家を継ぐ」と宣言する。
もともと料理は得意で努力家でもあったので、みるみる仕事を覚えて
二十歳に満たないのに立派な定食屋の跡取りになる。
それを見届けるかのようにじいちゃんは死んでいく。

そんな娘にも彼氏ができたようだ。
まだ家族には紹介されていないが、かなり親しく付き合っているらしい。
そのうちに娘が妊娠、そして彼氏が挨拶に来るという。
家族はてっきり結婚の許しを貰いに来るのだとばかり考え、歓迎の用意を
して待つが、娘の表情だけが優れない。
そして、やって来た男の口から出たのは期待と正反対の言葉。

「自分は家族とかいうのが気持ち悪いし、子供が出来ても愛情は注げない。
だから一生結婚とかしない主義だ。よって子供はおろしてくれ。生まれても認知しない」

あまりの言葉に家族は呆然。父親は男に掴みかかるが男は平然として出て行ってしまう。
娘はこうなると知っていたから浮かない表情だったのだ。
家族は「そんな子供生むな」と堕胎を迫るが、子供が居れば男が戻ってくるかもと考えている
娘は頑として承知しない。

結局子供は生むが、男は戻って来ず、それどころかなりゆきで男を殺すことになってしまう。


770 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/20(日) 06:41:23
>>768
終わり?
男を殺す顛末とかオチをしっかり書いてくれないと、折角書いてくれた経緯が勿体無い。

945 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/23(水) 18:22:14
>>768
の「理由」

家にガタが来ていたので新しい家を探していたおじさんが、偶然にも競売物件のことを知り
相場よりずっと安く売りに出されていた高級マンションを買う。
借金までして手に入れたのに、その部屋には占有屋(競売物件に居座って立ち退き料などを
せしめようとしたり、物件を手放させたりする)が一家5人で入っている。
しかもその中には車椅子でないと移動できないお年寄りまでいるので可愛そうで強く出られない。
実はそれが相手の思惑で、人の良いおじさんはまんまとはまってしまった。
占有屋たちは家族でも何でもなく、全員不動産屋に雇われている。
そして、おじさんが物件を諦めたら、不動産屋から金が入ることになっていた。

彼らは一向に出て行かないし、借金まであるのに立ち退き料なんて払えないし、
利子はかさむしで踏んだり蹴ったり。
とうとう我慢の限界に達し、最後の話し合いに出かけると、
彼らは仲間割れをして占有屋の中の若い男が仲間4人を皆殺しにしていた。
そこに男の元恋人が2人の間に出来た赤ん坊を連れて来て、殺人現場を目撃。
現場を押さえられた男はやけを起こして元恋人を殺そうとするが、
逆にベランダから突き落とされてしまう。
そこにまたまたおじさんが鉢合わせ。(フィクションとはいえ偶然が過ぎると思うが…)
赤ん坊を抱いたまだ10代の若い母親が殺人犯になるのは不憫と、彼女をかばって逃亡。
大量殺人犯として全国に指名手配され、おかげでおじさんの家族は日本中から非難の的。
衰弱して逃げ切れなくなったところで警察に保護され、全てが明らかになる。

その時の殺人犯の男が>>768の無責任男で、若い母親が定食屋の未婚の母。

 

理由 (新潮文庫)
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