さまよう刃(東野圭吾)

123 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 13:58:58
「さまよう刃」

15歳の娘をレイプ犯に殺された男。
その男のもとに、犯人は少年Aと少年Bだという密告電話が入る。
真偽を確かめようと少年Aの家に忍び込むと密告電話の主が言っていたように
数々のレイプ行為を撮影したビデオが見つかった。その中には娘のビデオも。
そこに少年Aが帰宅。男は怒りにまかせ少年Aを殺してしまう。

男は逃亡中、警察に手紙を書く。
娘の復讐のためにAを殺した。Bも殺したら必ず自首する。少年法くそくらえ。
その手紙はマスコミにより世間に公開され男は世間から同情される。
警察も男に同情していたが、身柄確保の任務にあたらなければならない。
男がAを殺したのは衝動的であり情状酌量の余地ありで執行猶予もつくだろうが
Bを殺せばそれは計画的であり刑の重さが全く違う。
だが、本音では復讐が果たされればいいと思う者もいた。

BはAが殺される以前に逃亡していたが
再び男にかかってきた密告電話により長野にいることが分かる。
すでに指名手配となっていた男は途中女性にバレながらもその女性に手伝ってもらい、
Bの居場所をつきとめるが、そこにはBを探し警察がすでに潜入していた。


124 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 14:00:43
警察に見つからない様に逃げ、女性の説得により男はついに自首を決意する。
そこにさらに密告電話が。
Bは警察には捕まっておらず、友人Cに金を借りる為上野に現れるという。
女性を置いて上野に向かう男。
友人Cとともに罠を貼る警察。
男が上野に向かったことを警察に告げ自らも上野に向かう女性。

上野で待つ友人CのもとにBが現れる。
Cは途中で罠に気付き、通行人をナイフで脅し人質にとる行動に出る。
すでに周囲は警察に方位されており解決は時間の問題に見えた。
そこに男が忍びよる。趣味の猟銃を抱えて。

発砲音が鳴り、倒れたのは男だった。
男が猟銃を撃つ前に警察が発泡した。男は背中を撃たれ死んだ。
Bは少年法に則って裁かれることになる。

復讐半ばで命を落とした男はもちろん、
男に同情しながら男を撃ち殺し少年Bを助けてしまった警察と
男を止めて欲しかった女性も含めて、誰もが望んでなかった結末に後味悪かった。
しかも密告電話の主は過去に少年犯罪の事件に携わり被害者遺族に同情した刑事。
この刑事なんの裁きも受けない。


125 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 14:42:55
なんでCが通行人を人質にとる必要があったの?

128 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 15:03:17
>>124
>Cは途中で罠に気付き、通行人をナイフで脅し人質にとる行動に出る。

これは
Bは途中でry

の間違いかな?


129 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 15:04:02
Bが人質に取ったの間違いだった…
Cと警察は通じてます
混乱させてしまってすんませんでした

141 名前:本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 17:16:43
>>123
面白いね、切ないけど。

同情したから情報を流した刑事。
止めて欲しいから警察に通報した女。
同情するけどルールを貫き通す警官。
それぞれの思惑の中復讐を遂げる為に奔走するバーバパパ。
まさに「さまよう刃」だよ。

 

さまよう刃 (角川文庫)
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