ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その94 » アイ,ロボット

962 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/22(水) 00:58:16
「われはロボット(I, Robot)」と言えば、今思い出した。
映画化の「アイ・ロボット」(タイトルだけでストーリーは別物)のエピソード:

町には人間と人型ロボットが行き交い、
一般家庭がごく普通にお手伝いロボットを持っているような時代にあって
主人公のスプーナー刑事は「大のロボット嫌い」という変わり者。
その理由は過去のトラウマにあった。

ある日橋の上で交通事故が起き、主人公の運転する車と、
路肩に停車中だった幼い少女の乗る車の二台が川に落ちてしまった。
そこに通りがかったロボットは当然、川に飛びこんで2人を助けようとする。

沈みつつある車の中で主人公は「俺はいい、まず女の子を助けてやってくれ!」
と叫ぶが、ロボットはまっすぐ主人公の車へ向かってきて、
窓を叩き割り主人公を救出した。
「俺は大丈夫だ!離せ!早く女の子を!」と叫びながら
ロボットの腕を振り解こうとする主人公だったが、
ロボットの力は人間よりはるかに強いなのでそれもかなわない。
(三原則の1条は2条より優先されるため、
 主人公を危険にさらすことになるのでこの場合の命令は聞き入れられない)
陸に引き上げられた主人公が見たものは、
水底へ沈んでいく車の中で、少女が必死に窓ガラスを叩いている姿だった。

続いてロボットは少女の救出に向かうが間に合わず、主人公だけが生き残った。
主人公は毎晩、沈み行く少女の姿を夢に見てはうなされている。
ロボットが主人公を先に助けた理由は明快で、その時点で主人公の方が
救助可能性が高かった(車がそれほど沈んでなかった?)からだ。
ロボットはどこまでも三原則に忠実で、そしてどこまでも合理的なのだ。
しかし未来ある幼い子供を、か弱い存在を、見殺しにして助かってしまった
良心の呵責から、主人公はロボットというものを憎まずにおれなかった。


963 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/22(水) 01:11:17
>>962つづき(※映画「アイ・ロボット」ネタバレ注意!)

まぁ映画の終盤で主人公の腕も実はロボット化している
(つまり今もなおロボット工学の恩恵に与って生きてる)
ことが明らかになったり、ロボットとの間に友情を芽生えさせたり、
そういうのが描かれてて主人公の心境は理解できるようになってるし、
人間なら子供の方を優先的に助けるという人情は当然わかるんだが、
先にアシモフを読んでた自分としては「ロボットは悪くねーよ!」
という思いが強かったな。

主人公を車から救出したロボがその後どうなったのか
忘れちゃったんだけど(確かその辺は明らかになってなかった)
ロボの方も少女を助けられなかったことでかなり苦しんでるはず。
三原則はロボたちにとってはほとんど本能みたいなもので、
たとえそれがやむを得ない状況下でも、1条に反して
人間が傷つくのを看過してしまうと、精神(?)的にすごいダメージを受ける。
ましてや目の前で人間が死んだりすると、それを見たロボの方も
人工知能があぼーん=死んでしまったりするから・・・


965 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/22(水) 03:20:29
こういう話に出てくるロボットは顔があるから同情してしまう。
なので空き缶を顔にしてほしい。

971 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/22(水) 10:05:32
>>965
アイロボットのロボットたちはみんなロボ丸出しの外見で
主人公を助けたロボも顔すらないよ~

972 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/22(水) 11:03:40
>962
ロボ三原則は有名にしたのは確かにアジモフですが、もともとはカレル・チャペックが
発案したものだったはずですお

976 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/22(水) 11:53:36
あまりにも三原則の裏をついた作品が書かれまくるんでアシモフがキレて
自分で三原則に引導を渡す作品を書いちゃったよね

細かくは覚えてないが、論理展開は確か
「人間に危害を加えてはならない
 人間に危害が及ぶのを見過ごしてはならない」
→じゃあ守る対象の人間が何人もいたとしたら
 どうやって優先順位をつけたらいい?
→助かる確率が等しく、かつ全員を助けられないとしたら
 より「人間の定義」に即している方を優先すべき
→じゃあ人間の定義とは?
→「論理性」だろう。少なくとも人間自身は
 そう言う存在であろうとしている
→何だ。じゃあ私たちロボットの方が「人間」って言う
 定義に近いじゃないか
→じゃあ人間とロボットのどちらかしか助けられないとしたら
 ロボットを助けるべきなんだな
て言う力業だったように記憶してる
こんな強引な話を書くくらいアシモフが辟易してたと思うと
まあ後味悪いっちゃ悪いかな

個人的にはこの作品よりか
吾妻ひでおが書いた
「虐殺後に証拠隠滅して三原則を取り繕うロボットたち」の方が好きだw

 

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