バジリスク(せがわまさき)

373 名前:本当にあった怖い名無し :2008/10/29(水) 23:14:11
山田風太郎 バジリスク
マンガで描き手は「せがわまさき」

徳川家三代将軍の世継ぎ問題で、その決着に伊賀と甲賀の忍者を戦わせる。
各10人ずつの名前を巻物に記して、倒したら消していく。
最後に残った一人がどちらかによって跡継ぎを決めよう、みたいな。
これがものすごく突然の思いつきで決まってしまう。

伊賀と甲賀はかつては仇敵だったものの、時代の流れもあり和睦に動いていた。
両家の跡取りが同世代で、見合いを設けたらお互いに本気惚れ。
この婚儀を機にお互いに過去は忘れよう、というまさにその時だった。
特に伊賀の跡取り朧は、ちょっとドジっ子系で甲賀の弦乃介に恋する乙女。

しかしこの「忍術」がありえない。むしろこいつら妖怪。
地面や壁に同化したり身体が溶けたり変な粘液出したり、全く人間じゃない。

↑上記の跡継ぎ問題が決定した瞬間から殺し合いは始まってしまって
巻物がそれぞれの里に辿り着いた時は、誰も詳細がわからない。
「とにかく敵として相手を殺せばいいんでしょ」ノリで、理由も知らないまま
ガンガン殺し合いが始まっていく。
そして結構シリアスのはずなんだけど、「○○の術」が人外変化の妖術なので
なぜか読んでる方に緊迫感がない…(これは個人的な物かも。ギャグとしか思えん)
しかもみんな結構マヌケに騙されて死んだりする。


374 名前:バジリスク :2008/10/29(水) 23:15:34
元之助の忍術は(妖怪術といっても)「目」で、自分に害意を抱く相手に自滅を強いる。
つまり刺客は元之助の目を見たらその場で自害してしまう。
朧もやはり「目」で、どんな忍術も見破り、また視線を合わせた相手の忍術を
即時に強制解除することができる。
朧は弦乃介との戦いを拒絶するために、自分の目を期間限定で薬で見えなくしてしまう。
元之助は刺客に同じ薬で目を潰される。お互いに盲目同士に。

伊賀と甲賀の10人の生き残りは、巻物に書いてある通りの場所へ向かって移動を始める。
その間にも殺し合い。どんどん人数は減っていく。

それぞれの陣営が2人ずつくらいになったあたりで、やっと発端の跡継ぎ問題と
殺し合いの意味を知らされるが、もちろん続行。
最後に弦乃介は毒で瀕死に、朧だけが無傷で残る。
「止めを刺せ」と命じる春日局に、朧は意識のない者を討ち取れない、と言い張り
服部半蔵および関係者の立ち会いの下で、弦乃介との一騎打ちへと事を運ぶ。
この勝敗で将軍家の跡取りが決まる。

瀕死の弦乃介と、薬が切れて目が見えるようになった朧。
果たし合いが始まると同時に、朧は自分の胸を突いて自害。
朧の亡骸を抱きながら、ここで目が見えるようになった弦乃介は巻物に
「最後に勝ったのは伊賀の朧」と書き、海に入って行って自害。
そして伊賀の勝利で跡取りは春日局の竹千代と決まる。

悲劇なんだろうけど、なんか( ゚д゚)ポカーンな感じで後味最悪w
なぜ…そうして…と終始泣いてるだけの朧には全然同情できないし。 

 

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