ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その98 » 蝶 -swallow tail-(叶恭弘)

525 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 12:09:11
叶恭弘「蝶―Swllow tale―」

主人公の天城はついてない男。ここ一年、何度も何度も死にかけた。
その日も前日に事故に遭い、病院に入院していた。
暇潰しに屋上に行くと、心臓の病で入退院を繰り返している優花と出会い、仲良くなる。
優花と話をしていると、天城は屋上の入り口に人影を見る。
あまり気にせずに話を続け、フェンスによりかかるとフェンスが外れ、体が落ちた。
だが幸運にも服が隣のフェンスにかかって墜落死だけは免れた。
己の不運を嘆きながら入り口を見ると、人影はいなくなっていた。
優花といっしょに病室に戻る途中、天城は入院患者の周りに黒い蝶が舞っているのを見て、
その人がもうすぐ死ぬことを知りそのことを思わず呟く。
実は天城は人の死期を蝶として見ることができるのだ。その蝶は天城にしか見えない。
天城が退院後、ハンドボールをやっている天城の試合を見に、同じく退院した優花がやってくる。
そこで天城はあのときの患者が亡くなったことを知り、優花になぜ知っていたのか問われ、全てを話す。
入退院を繰り返し、いつ死ぬのか分からないことが怖い、自分の死期を見てほしい、と優花は天城に言う。


526 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 12:09:49
天城は見たまんま、君のまわりに蝶はいないと答える。
そして、本当は自分に見えないように黒い蝶が自分のまわりを舞っているのではないか怖い、と弱音を吐く。
試合中、天城は絶好調でシュートを決めるが、病みあがりだからと途中で交代させられてしまう。
そのとき交代した選手のまわりに黒い蝶が見えてしまう。
同時に、病院の屋上の入り口にいた人影―――黒い男が試合会場の入り口にいるのを見た。
黒い男が入り口から消えると、交代選手が倒れてしまった。

帰り、天城は例え蝶が見えても自分には何もできないと荒れ気味に愚痴をこぼす。
だが優花は、亡くなったのはそれが運命だからしょうがない、天城は命を大事に思える人だから神様がその力をくれた、
それに、この間自分が勇気づけられたときは嬉しかった。
いつか誰かの運命を救えるかもしれない、と天城を励まし、二人は抱き合う。
だがその瞬間、黒い男が遠くに見えて、同時に優花の体を蝶が包んだ。
優花を運命から守ると決めた天城は、じっとしていろと優花に言い、黒い男を探す。
黒い男を見つけた天城はお前は何者だと問いつめた。
男は自分は魂の運び人であり、寿命を向かえても死なない人間に死を与えるのが役目だと言う。


527 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 12:11:03
私は忠実に使命を果たす、死ぬ要因がなければ私が作る、という男に天城は激昂する。
そのとき優花が道路を挟んで向かい側の道に現れた。
天城のもとへ行こうと、優花は道路へと飛び出すが、そこにはちょうどトラックが。
優花を守ろうと飛び出した天城は、代わりにひかれて死んでしまう。
優花は死んだ天城に優しくキスをする。
そして男は呟く。これほどやっかいな人間は初めてだ、と。
実は天城の寿命は一年前に尽きていたのだ。
だが恐ろしいほどの強運に守られ、今日まで生きながらえてきた。
命の誤差は一年間以内しか許されないという掟があるが、
あまりの強運ゆえにそれすら守ることができなくなるところだった。
そして男は更に言う。
「しかし……自分から死を選ばせるなんて考えもしなかったよ。
人の標的横取りされて文句も言いたいところだが、たった数日でこいつを落としちまうなんて、負けを認めるよ」
その時天城の体の中から、無数の黒い蝶が飛びたつ。
「うふ……キレイ」と優花は呟いた。

最初は普通の恋愛漫画と思って読んでたからラスト2ページ(「しかし……」のところから)にびっくりした。
普段ラブコメやバトル漫画を描いてる作家だし、掲載誌赤マルジャンプだし。


529 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 14:11:33
なんか、男の死に方としては悪くない気がする。

530 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 15:37:06
そうか?
その女が守られて感謝するとかならわかるがハメられただけだぞw

531 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 15:53:02
つまり優花も死神の仲間なんだろ?
騙されて殺されたようなもんだよなぁ

532 名前:本当にあった怖い名無し :2009/01/02(金) 16:14:37
北風と太陽の命を奪うバージョンですね

 

Tokyo ants―叶恭弘短編集2 (ジャンプコミックス)
Tokyo ants―叶恭弘短編集2
(ジャンプコミックス)


後味悪い
(後味悪ければクリック)
読み込み中 ... 読み込み中 ...