血液型の組み合わせ

114 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/10(火) 03:34:24
何だったか忘れたけど短編。

主人公の両親は、一時期不仲で派手にもめたが、今は持ち直していた。
あるとき祖母が入院し、学校帰りに一人で見舞いに寄ったついでに
家のたんすから必要な小物を持ってくるよう、祖母にお遣いを頼まれる。
引き出しを漁っていると、ふと死んだ祖父の古い献血手帳が出てきた。
それにはAB型と書いてあったが、主人公はそこでハッとする。
入院中の祖母もAB型。父はB型だから、つまりBBの組み合わせ。なのに自分は――A型。
今まで、母がA型・父がB型だから疑問に思わなかったが、あり得ない。

主人公は、自分は母の不倫の子だったのかとショックを受けるが、両親には直接問い質せず
それとなく祖母に血液型の話をしながら探りを入れてみる。
小学校卒の祖母は最初その組み合わせがおかしいと理解できていなかったが、
主人公が血縁を怪しんでいる雰囲気を汲み取り、さっと青ざめる。
「お前は大事な私達の孫に違いないのだから、もうそんな事言っちゃいけない」
と諭す祖母を見ながら、やっぱり祖母も事情を知っていたんだと確信する。
病室を去り際、祖母は一言「ごめんね…」と背中に呟いた。自分の頼んだ用事がきっかけで
こんな事が発覚する羽目になったのを詫びたのかと、主人公は何気なく聞き流した。

やがて祖母が亡くなり、葬儀の後、よくよく思い返してみて
主人公は「私達の孫に違いないのだから…」という言い方に違和感を覚えた。
そして、AB型の祖父母、B型の父、A型の自分の組み合わせの、もう一つの可能性に気付く。
しかし、祖母がいない今もう真相は知りようがないのだからと、
主人公はひとり夜の軒下で献血手帳に火を点け、チロチロと燃える紙を送り火のように見守っていた。


116 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/10(火) 05:04:12
>>114
「もう一つの可能性」って
父親は婆さんと、爺さん以外の誰か(O因子を持つ)との子供で
BO型だったかもしれぬってこと?
ならA型のカーチャンとの間でもA型の自分は産まれるな

126 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/10(火) 17:50:16
父親が養子って事かと思ってた

127 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/10(火) 18:40:17
>>126
それだとあんまり後味悪くないし孫から指摘されてハッとする意味がわからない
祖母が不倫経験有りで子は夫の子だと思ってたけど、孫に指摘されて不倫相手の子だったんだ…と気付いた。
までだと私達の~という言い方の下りが意味を成さない。
つまり不倫相手=身内だと解釈できる

じゃだめ?


128 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/10(火) 18:51:19
>>127
私達の~=祖父と祖母のって意味で、
浮気相手との子供じゃないよ祖父との子供だよ!って焦ってるんだと思った
色んな解釈の仕方があるんだな

130 名前:114 :2009/03/10(火) 23:23:30
本文がどういう書き方だったか詳しい事は忘れたけど、
自分も>>116、>>128だと思って読んだ。

しかも、両親が不仲だったことは純然たる事実だから、
仮に父親が祖母と不倫相手の子だったからといって
それで母への疑いが綺麗サッパリ晴れたわけではない、
もしかしたら、父は祖父の子ではなく、なおかつ自分も父の子ではないという
どちらも黒の可能性もある、みたいな含みを残す終わり方で、
なんかスッキリせず後にもやもやが残る感じだった。


131 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/10(火) 23:34:29
>>130
まさに正調「後味の悪い話」じゃないかGJ