I.L/第6話「身代金」(手塚治虫)
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663 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/27(土) 17:02:19
- 手塚治虫の、「IL」だったと思う。
主人公のILは超能力者で、相手の姿そのままに変身することが出来る。
この力で、相棒の男と一緒に探偵業を営んでいる。
ある日、とある依頼が舞い込んでくる。
依頼人は超エリートの親父。親父の息子が誘拐され、身代金を要求されているという。
犯人が誰か突き止めるため、ILは進学で上京した親父の娘(息子の姉)に変身して
身代金を持って、犯人の指定した場所へ行く。
犯人と対面したILだが、娘そっくりに化けたILを見た犯人の動揺っぷりを見て
犯人の正体は、進学で東京にいるはずの娘だと暴く。
なぜこのような真似をしたのか、娘に問うIL。
超エリートの親父を持つ娘は、小さな頃から英才教育を施されており
全く自由のない人生を送ってきた、と語る。
まだ小さな弟に、自分のような人生を送らせるのはかわいそうだと。
親父を思いとどまらせるため(もっと的確な理由だったと思う、ゴメン)に、この計画を思いついたとのこと。
弟は、誘拐犯はまさか姉だとは思っていないけれど、無事に保護していると話す娘。
安堵したILは姉を弟の元へ向かわせ、親父へ真実を話そうと連絡するが、親父から衝撃の言葉が。
息子はエリート故、このように誘拐されることもあるかもしれない。
その時のために、服にナイフを忍ばせておいて、いざという時はこれで攻撃しろと教えてある。
攻撃して、相手を殺してしまわないかどうかが心配だと。ILが駆けつけた時には全てが手遅れだった。ILの目に入ったのは
ナイフを持って得意げにニヤつく弟と、血まみれで倒れている犯人=姉の姿だった。
真実を聞いた親父は絶望する…という、何か嫌な後味だった。
ナイフを持った弟の目が完全にイッちゃってて怖い。この1コマしか出てこないのにw
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667 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/27(土) 18:44:13
- さすが手塚治虫だよな。メッセージ性がすげぇ。
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669 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/27(土) 19:11:10
- >>663
追加すると、姉は学生闘争の活動家で、
身代金を学闘の運動資金にしようと計画を立てるんだよな。
>>667
タヒチ近海のフランスの核実験がモチーフなんだよね。
画家もゴ・ギャンて名前だった気ガス。